俺は決してシスコンではないはず!〜周りはシスコンと言うが、ただたんに妹が可愛すぎるだけなのだが?〜 の小説カバー

俺は決してシスコンではないはず!〜周りはシスコンと言うが、ただたんに妹が可愛すぎるだけなのだが?〜

9.3 / 10.0
書道部部長の高校生・東條春輝は、父の再婚を機に超絶美少女の義妹・紗良と出会う。多忙な両親の不在により、始まったのは兄妹二人きりの新生活。人見知りな妹との距離を縮めながら、春輝は自覚のないまま彼女を溺愛していく。本作は人気のromance novelであり、兄妹の甘い日常を描くmodernなラブコメディです。二人の関係がどう変化するのか、web novelで話題の心温まる物語をぜひお楽しみください。
「俺は決してシスコンではないはず!〜周りはシスコンと言うが、ただたんに妹が可愛すぎるだけなのだが?〜」のあらすじ
私立高校2年生の東條春輝は、書道部の部長を務めながら、書家としても着実に評価を高めていた。プロカメラマンである父の仕事の影響で、幼い頃から孤独な生活を送ることが多かった春輝だったが、ある日、父から再婚の知らせを受ける。彼はその決断を快く受け入れ、新しい家族を迎え入れることになった。再婚相手である義母は警察官僚として多忙を極め、家を空けることが多い。一方、彼女の連れ子として春輝の妹になった紗良は、少し人見知りな一面もあるが、誰もが目を奪われるほどの超絶美少女だった。両親が仕事で不在がちなため、図らずも春輝と紗良は一つ屋根の下で、実質的な二人暮らしを始めることになる。周囲からは重度のシスコン扱いをされる春輝だが、本人はあくまで「妹が可愛すぎるだけだ」と否定し続けていた。他人だった二人が少しずつ距離を縮め、家族以上の絆を育んでいく様子を描いた、甘く穏やかな日常が幕を開ける。これは、不器用ながらも微笑ましい兄妹の交流を綴る、至福のラブコメディである。
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俺は決してシスコンではないはず!〜周りはシスコンと言うが、ただたんに妹が可愛すぎるだけなのだが?〜 第1章

薄暗いリビングで特に何の会話も無く、カップ麺をすする。

今日は珍しく親父も家に帰ってきていた。

 「なぁ、俺、再婚しようと思っているんだけど、どう思う?」

   父が唐突に口にした。

「俺ももう子供じゃないんだから親父の好きにすればいいだろ。ってか、そんな忙しくて結婚とか大丈夫なのか?」  

 父はプロのカメラマンで、世界を飛び回る世界をしている。

 家にも滅多に帰って来ない。

 「お前を1人で寂しい思いをさせて来たからな。家族ができるのはいいかと思ってな。向こうにも娘さんが居てな。お前の妹になるが、それでも構わないか?」

「そんなん、気にすんなよ。俺は大丈夫だよ」 「そうか、ありがとう」  

 男の親子の会話なんてだいたいこんなもんじゃないだろうか。  

 俺の母は俺が産まれてからすぐに息を引き取ったという。

 それから父は男手一つで俺を育ててくれた。 だから、多少忙しくても家に帰って来なくても文句は言わなかった。

 「来週の土曜って空いてるか?」

「バイトも入れてないし、空いているよ」

 「なら、その日に顔合わせと行こう」  

 父の提案に俺は素直に従った。

「お前に小遣いあげてるし、別にバイトしなくてもいいんだぞ?」  

 毎月、父親からは十分すぎるほどのお小遣いを貰っていた。  

「自分で稼いでみたいお年頃なんだよ」

「なんだそりゃ」  

 会話を終えると、また無言で残りのカップ麺をすすった。

***  

 なんだかんだで一週間が経過しようとしていた。

 今日は親父の再婚相手との顔合わせの日である。

「これでいいのか?」

「いいんじゃないか」

 俺は珍しくスーツに袖を通した。

 親父もダブルのスーツを着ていた。

「着いたぞ」

 「おう」  

 親父の運転する車で隣町の駅近くにある喫茶店に到着した。

 「なんか緊張するな」

 「なんで親父が緊張してんだよ」

 「分からん」

 先に着いた俺たちは、店内で待っていた。

俺と親父が喫茶店に入った数分後、親子と思われる2人の女性が入ってきた。

 女性と言っても1人は高校生くらいの女の子と言った方がいいだろうか。

 「あ、どうも」

  親父が立ち上がり、右手を少し上げた。

それに答えるように女性も会釈をした。

彼女が親父の再婚相手なのだろう。

「こんにちは」

「ああ、わざわざありがとうな」

 彼女たちも俺と親父の対面の席へと腰を下ろした。

 「紹介するよ。こちら、俺の再婚相手の美咲さんとその娘さんの紗良さんだ。こいつは俺の息子の春輝だ」

  親父は一通り紹介してくれた。

「初めまして、お父さんと再婚させてもらう美咲です」

 そう言うと彼女は微笑みを浮かべた。

なんて美人な人なのだろうかと思う。

 「初めまして。春輝です」

 俺も挨拶を返した。

「ほ、ほら。貴女も挨拶しなさい。貴女のお兄さんになる人なのよ」

「う、うん。は、初めまして紗良です……その、よろしくお願いします」

  そう言って紗良は頭を下げた。

めちゃくちゃ美少女が少し恥ずかしいそうにしている。

 その姿に俺は少し、いや、かなり見入ってしまった。

「こ、こちらこそよろしくね」

 これが東條春輝と妹になる、東條紗良の出会いであった。

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