妊娠八ヶ月、夫のパイプカットが暴く残酷な真実 の小説カバー

妊娠八ヶ月、夫のパイプカットが暴く残酷な真実

9.0 / 10.0
妊娠8ヶ月の幸せな生活は、夫が結婚前にパイプカットを受けていたという衝撃の事実で崩れ去ります。問い詰めるべく夫の職場を訪れた私は、彼が仲間と私の胎児の父親を当てる賭けをし、薬で私を眠らせては友人たちに共有させていたという戦慄の計画を耳にします。さらに彼は私を流産させる陰謀まで企てていました。パーティーの夜、薬で意識を奪われた私は激痛の中で最愛の子を失います。血の海で絶望した心は冷徹な復讐心へと変わり、私は隠しカメラの映像や録音データなどの証拠を揃えて警察へ向かいました。卑劣な男たちが法の裁きを受ける中、私は過去を断ち切り、自分だけの新しい人生を歩み始めます。

妊娠八ヶ月、夫のパイプカットが暴く残酷な真実 第1章

妊娠8ヶ月、愛する夫と幸せな家庭を築いていると信じていた。

しかしある日、夫の書斎で、私たちが出会う前の日付が記された「精管結紮術」の診療明細書を見つけてしまった。

真相を確かめるため夫の会社へ向かうと、会議室から信じられない会話が聞こえてきた。

「沙耶花のお腹の子供の父親は誰か、みんなで賭けようぜ!」

夫は毎晩私に睡眠薬を飲ませて悪友たちに私の体を共有させ、さらには私に薬を盛って流産させる計画まで立てていたのだ。

そしてパーティーの夜、私は彼らの手によって意識を奪われ、激痛の中で我が子を失った。

血に染まったシーツを見つめながら、私の心は完全に死に絶え、絶望は冷たい怒りへと変わった。

退院の日、私は静かに証拠を警察に提出した。隠しカメラの映像、チャットの履歴、パーティーでの録音——それらが、彼らを法の裁きへと導いた。

これからは過去を捨て、私だけの新しい人生を生きる。

第1章

―― 石田沙耶花 ――

夫と幸せな家庭を築いていると信じていた私、石田沙耶花は、妊娠8ヶ月のある日、偶然夫の秘密を知ってしまった。それは、私の世界を根底から揺るがす、あまりにも残酷な真実だった。

私は五十嵐勇史の妻。夫はITベンチャー企業の社長で、周りからは誰もが羨む愛妻家だった。私自身も、夫に深く愛されていると信じていた。私たちの甘い新婚生活は、妊娠を機に最高潮に達したかに見えた。あと2ヶ月で、可愛い赤ちゃんが生まれてくる。そう思っていた。

ある日、夫の書斎を掃除している時だった。普段は触らない書類の山を整理していると、夫の医療関係の書類がまとめられたファイルが目に入った。なぜか嫌な予感がした。ファイルを開くと、一通の診療明細書が挟まっていた。そこには「精管結紮術」の文字と、夫の名前、そして手術日が記されていた。それは、私たちが出会う前の日付だった。

頭が真っ白になった。精管結紮術。それは、男性が子供を産めなくするための手術だ。私は今、妊娠8ヶ月。お腹の中には、夫の子だと信じて疑わなかった命が宿っている。しかし、この診療明細書が示す事実は、その全てを否定していた。私の体は重く、お腹の中で赤ちゃんが元気に動いている。その度に、私は未来への希望に満ち溢れていた。しかし、この一枚の紙切れが、その全てを根底から覆した。

吐き気が込み上げた。脳が理解を拒否する。これは何かの間違いだ。夫が私を裏切るなんて、そんなはずがない。しかし、手の中の明細書は冷たく、現実を突きつけていた。心臓が暴れ狂い、全身の血が凍りつくのを感じた。目の前が真っ暗になり、立っているのがやっとだった。嘘だ。全てが嘘だったのか。私が信じていた愛は、全て偽物だったのか。

私はすぐに真実を突き止める必要があった。このままでは息ができない。夫に直接問い詰めるべきか。いや、それでは証拠を隠されるかもしれない。私は冷静になろうと努めた。震える足でリビングの椅子にへたり込んだが、座っても落ち着かなかった。混乱と絶望の中、私は一つの決断を下した。夫の会社へ行く。そこに、答えがあるかもしれない。

タクシーを呼んだ。運転手に会社の住所を告げた。車窓から流れる見慣れた景色も、今は全てが歪んで見えた。お腹の重みが、いつもの倍以上に感じられた。私の体は疲弊しきっていたが、真実を知りたいという衝動が、全ての身体的な不快感を凌駕した。恐怖と怒りが入り混じった感情が、私を突き動かした。

夫の会社は、都心にそびえ立つモダンな高層ビルの中にあった。受付で夫の名前を告げると、秘書が「社長は会議中です。もう少々お待ちください」と言った。私はソファに座り、待つことにした。しかし、どこからか、聞き覚えのある夫の声が聞こえてきた。どうやら、会議室のドアが少し開いているようだった。私は無意識に、声のする方へ耳を傾けた。

会議室からは、いくつかの男たちの笑い声が響いていた。乾いた、不愉快な笑い声だった。その中に、夫、勇史の声が混じっていた。私の胸に、さらなる不安が広がった。彼らの会話は、どんどん大きくなっていった。まるで、私を嘲笑っているかのように響いた。私は立ち上がり、会議室のドアにそっと近づいた。

「沙耶花のお腹の子供の父親は誰か?」

その言葉が、私の耳に飛び込んできた。夫の声だった。私の全身の血の気が引いた。心臓が止まるかと思った。彼らは私の子供の父親を賭けて、数千万円の賭けをしていると話していた。勇史は毎晩私に睡眠薬を飲ませ、意識のない私を悪友たちに共有させていたと。彼の口から語られるおぞましい事実に、私はその場に立ち尽くした。

「杏莉が海外に行ったのは、沙耶花のせいだ。あいつが邪魔をしたからだ」

勇史の声が、冷たく響いた。杏莉。勇史の養妹、谷川杏莉。勇史は、杏莉を盲目的に愛していた。そして、杏莉が海外留学したのは、私のせいだと逆恨みしていたのだ。私を地獄に突き落とすことが、彼にとっての復讐だった。私はただの道具だった。彼らの汚れた遊びの道具として扱われていた。

悪友の一人、新田晴翔の声が聞こえた。

「沙耶花は本当にバカだよな。俺たちの手の上で踊ってるだけだ」

彼の言葉に、他の男たちも下卑た笑い声を上げた。彼らは私を徹底的に見下していた。私の人生を、彼らはゲームの駒のように扱っていた。私の未来は、彼らの勝手な予想によって語られた。孤独で、誰にも愛されず、父親も分からない子供を抱えて生きていく。それが彼らの描く私の未来だった。彼らは私の絶望を、心から楽しんでいるようだった。

「勇史、お前の賭け金はいくらだ?」晴翔が尋ねた。

「数千万円だ。この子のおかげで、俺は大金を手に入れる」勇史は笑った。

私の子供が、彼らの賭けの対象だった。私の体は震えが止まらなかった。彼らの言葉が、私の心を切り刻む。私が信じていた全てが、偽りの愛だった。夫の優しい言葉も、温かい眼差しも、全てが復讐のための演技だった。私の愛は、愚かにも彼らの手の上で弄ばれていた。

私の頭の中に、一つの決意が芽生えた。絶望は、いつの間にか冷たい怒りに変わっていた。彼らを許すことはできない。私の子供を、私の尊厳を、踏みにじった代償は、必ず払わせる。私は必ず、彼らに報復する。

私は音を立てないように、ゆっくりと会議室のドアから離れた。踵を返し、来た道を戻る。もう、この場所に用はなかった。私の心は、冷たい復讐心で満たされていた。私の足取りは、いつの間にか力強くなっていた。

私はスマートフォンを取り出し、親友の由美にメッセージを送った。「助けて。話したいことがあるの」。由美はすぐに返事をくれた。私は震える指で「ありがとう」と打ち返し、タクシーに乗り込んだ。まずは、信頼できる誰かに話を聞いてもらわなければ、正気を保てそうになかった。

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