
奪われたルナ ― 彼の究極の後悔
章 2
芙蕾雅(フレイヤ)視点:
私の公然たる宣言の後、訪れた沈黙は、まるで生き物のように重く、息苦しかった。
彰人の金色のアルファの瞳が、衝撃に見開かれ、そして憤怒に細められる。
でも、私はその後の惨状を見届けるために留まったりはしなかった。
呆然とした息遣いや、パニックに陥った囁き声を無視して、私は背を向け、ホールを後にした。
ずっと後になって、彰人が私たちの寝室へやってきた。
私は窓際に座り、月が訓練場に長い影を落とすのを眺めていた。
彼は私の背後に立ち、馴染みのある松と冬の空気が私を包み込む。
愛情からではなく、ただの習慣で、彼は私の腰に腕を回そうとした。
彼の感触がまるで炎であるかのように、私は身をすくめた。
彼の手が、力なく落ちる。
初めて、彼は私が二人の間に築き上げた氷の壁を感じた。
温かく、心地よい川であるべきだった私たちの番の絆は、今や凍てついた荒野と化していた。
「芙蕾雅」
彼が低い声で話し始めた。
「やめて」
私の声は、空虚だった。
眠れなかった。
一晩中、私の頭の中は一族の者たちからの祝福の言葉でごちゃ混ぜになっていた。
彼らの精神的な声は、誕生日の祝いと、気まずい同情が入り混じった混乱の渦だった。
「お誕生日おめでとうございます、ルナ」
「大丈夫ですか、ルナ?」
「アルファは…ご機嫌斜めのようですが」
誰もがメッセージを送ってきた。
私の番、ただ一人を除いて。
翌朝、私は長いダイニングテーブルに座り、皿の上の食べ物をただ弄んでいた。
彰人が入ってくる。
すでにその日の職務のために革のチュニックを身に着けていた。
彼は私の目の下の隈を見て、その視線に何かが――苛立ちか、罪悪感か――ちらついた。
「よく眠れなかったのか?」
彼は何気ない口調で尋ねた。
まるで昨夜の出来事が、ただの悪い夢だったかのように。
私は顔を上げ、彼の目をまっすぐに見つめた。
私の声は平坦で、すべての感情が抜け落ちていた。
「今日は、私たちの番の記念日よ」
彼は凍りついた。
トーストを口に運ぶ途中で、手が止まる。
一瞬のパニックが顔をよぎったが、彼はいつもの無関心さでそれを覆い隠した。
「今年の貢物は、もう執事に命じてお前の金庫に届けさせた」
彼は突き放すように言った。
「好きなものでも買えばいい」
苦い笑いが、私の唇から漏れた。
宝石や金で、砕け散った魂が癒せるとでも思っているのだろうか。
私の嘲るような視線は、彼のアルファの深層本能に響いたらしく、彼を動揺させ、守勢に立たせ、苛立たせた。
彼は最も古く、最も信頼できる盾に頼った。
詩音だ。
彼の声は硬くなり、アルファの命令(コマンド)の鋭さを帯びた。
反論を一切許さない口調。
「詩音は違う。彼女の狼は子供の頃にトラウマを負ったんだ。彼女には俺しかいない」
一族はその話を諳んじていた。
狼人間が初めての変身を迎えるはずの十八歳の誕生日、火事が詩音の一家の城を破壊した。
両親は彼女を守って死に、そのトラウマで彼女の狼の魂は壊れ、完全な変身を遂げることができなくなった、と。
それは彼女に無限の同情をもたらした悲劇だった。
五年前、その話を聞いたのを覚えている。
私は信じていた。
月の女神の計画を信じていた。
私は私たちの番の儀式を受け入れた。
私の愛と、運命の絆の強さが、彼の見当違いの義務感を癒せると信じていた。
今なら、もっとよく分かる。
女神は私に贈り物をくれたのではなかった。
私を呪いに縛り付けたのだ。
もしあの時、今知っていることを知っていたなら、私はこの城から逃げ出し、二度と振り返らなかっただろう。
運命の番を拒絶する痛みなど、この五年間のゆっくりとした、苦痛に満ちた死に比べれば、何でもなかったはずだ。
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