ベッドの下の、かくしごと の小説カバー

ベッドの下の、かくしごと

9.5 / 10.0
『ベッドの下の、かくしごと』は、恥ずかしがり屋な大学生の兄・千世が、スタイリスト志望の弟・泰志とBL漫画家を目指す幼馴染の廉佳に翻弄される姿を描いた現代のromance物語です。弟と腐男子の親友という、身近な二人から同時に向けられる執着と欲望。逃げ場のない関係性の中で、千世が下す決断とは。lgbtの視点からも複雑な愛の形を綴る本作は、読み応えのあるfiction booksとして楽しめます。web novelならではの濃密な心理描写と、三人の歪な関係の行方を見届けてください。
「ベッドの下の、かくしごと」のあらすじ
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ベッドの下の、かくしごと 第1章

「「ぼーいずらぶ?」」

 :宇藤(うどう):千世(ちせ)と、弟の:泰志(たいし)は揃って素っ頓狂な声を上げた。二人の目の前に居る人物――:福津(ふくつ):廉佳(れんか)に向かって。

「廉にぃ、どーゆーこと?」

 弟がわざわざ手を挙げて尋ねる。千世もちょうど同じことを訊きたかったところだ。

「どーもこーもないさ。BL、つまりボーイズラブ。そのまんま男同士の恋愛ってこと」

「えっと……、僕たち『びーえる』のモデルになるためにここに呼ばれたんだよね……?」

 ついさっき、廉佳から「二人でうちに来てくれないか?」と電話を受けたので飛んできたのだが、部屋に入った途端こんな会話が始まってしまって、脳での処理がまだ追いつかない。

「そ。やってくれないか?」

 千世は頭を抱えた。:比喩(ひゆ)ではなく、本当に困り果てて、廉佳のベッドに座ったまま膝の上に肘をついて頭の重さを支える。

 年子の千世と泰志は、隣の家に住む廉佳と幼い頃から仲良くしていた。彼は今大学三年生で、千世より二つ年上だ。そんな、幼馴染みであり頼れるお兄さんといった存在の廉佳の口から『ボーイズラブ』なる単語が飛び出してくるとは夢にも思っていなかった。

  まさか廉佳が――千世の初恋の相手が、そういうものを描いているなんて。

「やっても良いけど、廉にぃが描いてる漫画見せてくんない?」

 さっきからなぜか興味津々の泰志が身を乗り出す。

 廉佳が昔からゲームや漫画、アニメといったコンテンツが好きなことや漫画を描いていることは知っていた。だが彼の描く漫画を見たい、と言っても「まだ下手だから」の一点張りでイラストすら見せてくれなかったのに、どういう風の吹き回しだろう。

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ベッドの下の、かくしごと 目次一覧

Ch. 1 Ch. 2 Ch. 3
Ch. 4
Ch. 5
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Ch. 9
Ch. 10
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