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高校デビューの卓球初心者vs.告白100人斬りの女子マネコーチ の小説カバー

高校デビューの卓球初心者vs.告白100人斬りの女子マネコーチ

幼少期から英才教育を受け、中学で銀メダリストに輝いた卓球の天才少女・みくり。しかし、成長期による身体の変化が彼女の選手生命を狂わせる。理想のプレーができなくなった彼女は、数多の誘いを断り市立日樫高校へと進学。現在は男子卓球部のマネージャー兼コーチとして、全国制覇への情熱を燃やしていた。一方、運動音痴で反射神経も鈍い新入生・真和は、反抗期を終えて親孝行のために卓球部への入部を決意する。彼は勉強こそ授業だけでこなせる天才肌だが、身体の柔軟性は皆無で、握力すら女子に及ばないほど運動とは無縁の生活を送ってきた。そんな対照的な二人が、高校の卓球部という舞台で出会う。挫折を経験しながらも指導者として再起を図る美少女コーチと、全くの初心者ながら一歩を踏み出した少年。卓球に捧げる青春のなかで、二人の関係はどのように変化していくのか。身体的ハンデや才能の壁に立ち向かいながら、頂点を目指す日々が幕を開ける。※本作はフィクションであり、実在の人物や団体、競技種目とは一切関係ありません。
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僕は恋をしたことが無い。

 特に好きなアイドルとか女優もいない。

 高校進学に当たっての目標は、初恋して彼女を作り、青春を謳歌する事!

 ついでに、親孝行のため卓球部に入る予定。

 両親とも卓球部上がりで、卓球繋がりから恋愛結婚。

 僕にも中学に入る時、卓球部に入ってほしいと頼まれたが、反抗期だった僕は趣味の囲碁将棋部に入部した。

 高校進学が決まって、反抗期も終わったのか『高校からでも良いから卓球を始めてほしい』と両親に再度頼まれ、親孝行精神に目覚めた僕は卓球部に入る予定にしたんだ。

 貯めていた小遣いをはたいて美容院に行き、バッチリ髪型をキメて高校デビューだぜ!

「キミ、絶対モテるよ。私が保証する! また来てね☆」

 理容師のおねーさんの太鼓判もあって、自信満々!

 入学式で、ザッと新入生を見回してみたが、髪型をバッチリキメてる男子は居ない。

 勝った! モテ期到来の予感!

 校長の長ったらしい話にウンザリしつつも入学式が終わり、キャンパスには新入部員を獲得しようと、たくさんの部活動が縁日の屋台のようにアピールしていた。

 4月7日・月曜・晴れ。

 桜は、もうほとんど散ってしまっている時期だけど、柔らかで暖かい日差しが心地良い。

 今日は入学式だから、上級生は休みだ。

 ま、親孝行のためにも卓球部に入る約束したからな。

 卓球部、卓球部‥‥と、あった。

 すでに新入生が数人並んでるな。

 卓球って人気あるんだろうか?

 室内競技で運動音痴な僕でも簡単に出来そうだよな。

「はい、次!」

 あ、いつの間にか僕の番だ。

 って、受付の女子、メッチャ可愛い!‥‥セーラー服も似合ってる。

 何より目を引くのは巨乳。

 そりゃ、僕も男だからな‥‥嫌いじゃない。

 というか‥‥好きだ。当たり前だよな。

 こんな人と初恋できたらいいかもなぁ‥‥。

 もしかして、この先輩目当てで並んでたのかも知れないな。

「ボケッとすんな! 次、名前は!」

 って、可愛いけど口わりーし、キツイな。

「あ、実矢乃真和です」

「卓球経験は?」

「無いです」

「他のスポーツの経験は?」

「無いです」

「はぁ‥‥なんで【ウチの卓球部】に来たの?」

 溜息を吐かれてしまった。

 ウチの卓球部って‥‥何か特別なのか?

 公立高校だけどな。

「両親が卓球やってて、親孝行に卓球をしようかと‥‥」

「ふーん、親孝行とは殊勝じゃない。でもアンタ、卓球ナメてるでしょ。顔に書いてあるわ!」

 なんだよ、いきなり決めつけて‥‥なんかムカツク先輩だなぁ。

「あー。まあ、お遊びみたいなもんですよね?」

 つい、カチンと来て挑発的な言葉が出た。

 僕の悪い癖だ。

「‥‥今、なんつったッ!?」

 なんか、ゴゴゴ‥‥って音を立てそうなくらい怖いオーラを放ってる。

「え‥‥っと、卓球ってお遊びみたいなもんですよね‥‥ですか?」

「マジで言ってんのかコラ! 喧嘩売ってるなら買うぞッ!」

 ちょ、マジ怖ぇ‥‥可愛いけど目付きが尋常じゃない。

「え。いや、そんなつもりは‥‥」

「卓球は立派なスポーツよ! オリンピック種目にもなってる。そんな事も知らないのッ!?」

「あ、ごめんなさい‥‥」

「それに、なんだその頭! カッコつけてるつもりか!? 卓球は、チャライ気持ちで出来るほど甘いスポーツじゃないッ!」

「あぅ‥‥」

 完全に気圧されて言葉が出ない。

「どうしても入部したいなら、明日丸坊主にして来い! そしたら仮入部を認めてやる」

「え?! 髪型と卓球って関係あるんスか?」

「高校球児を見ろ。スポーツに賭ける高校生は、丸坊主って相場が決まってんのよ! 嫌なら帰れッ!」

「え、いや。全員が丸坊主じゃないッスよね? さっきまで受付してたヤツらだって普通の髪型でしたし‥‥」

「グダグダ言うな! オマエには丸坊主にするくらいの覚悟がなきゃ、卓球なんて出来ないってんのよッ!」

 マジかよ‥‥せっかく美容院に行ってキメきたのに、丸坊主とか有り得ないぜ。

 やめやめ、両親には悪いけど、卓球部は無理だな。

「帰ります‥‥」

 踵を返した僕に。

「フン、根性ナシが」

 と、捨て台詞を吐いた女先輩。

 ムカツク‥‥いくらなんでも横暴過ぎるよな。

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