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190cmの狂犬は、私を身籠もらせたい。 の小説カバー

190cmの狂犬は、私を身籠もらせたい。

コスト削減のために中古サイトで購入した「商品」は、三度の返品歴があるという曰く付きの人狼だった。凶暴で制御不能な噛みつき魔という不穏な警告が添えられていたが、私はその規格外の体躯に目を奪われる。身長190センチを超える鋼の肉体と、150キロの重荷を難なく運ぶ圧倒的な筋力。実利のみを求めて手に入れたその男は、噂に違わぬ狂犬そのものだった。しかし、平穏な日常は深夜の異変によって崩れ去る。人狼は寝室へ忍び込み、熱を帯びた体で密着すると、私のうなじを執拗に牙で削り始めたのだ。病か発情か、その異常な執着に恐怖した私はすぐさま返品を申し出る。だが、連絡を受けた売主は沈黙の後に戦慄の事実を告げた。それは単なる歯の痒みなどではなく、人狼が唯一、番に対してのみ行う求愛の儀式「マーキング」だったのだ。男は今、種を繋ぐための苗床として私の肉体を激しく渇望している。逃れられない狂犬の愛が、静かに牙を剥く。
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2

私は驛站の隅に山積みされた巨大な荷物を指差した。

「しんれつ、緊張しないで。 あの箱を見える?」

彼は私の指を辿って見た。

少し疑問を抱いたような目をしている。

「見えます。 」

「簡単な仕事だよ。 赤いラベルの箱を全部あの三輪車に乗せて、青いラベルのものは倉庫の奥まで運んでください。 」

しんれつは呆然とした。

彼は振り向いて私を見て、 初めて 「驚愕」 という表情を浮かべた。

「私を買ったのは、箱を運ぶためですか?」

私は当然のように頷いた。

「そうでなければ、あなたを大事に扱うとでも?二千五百円払ったんだから、この金額を取り戻してもらわないと。 」

しんれつは黙ったままだった。

彼の不思議な緑色の瞳には複雑な感情が浮かんでいた。

屈辱のようでもあり、ほっとしたようでもあり、微かな熱狂も混じっているようだった。

彼は何も言わず、荷物の山へ向かった。

両開きの大きな冷蔵庫は、木枠の包装も含めて少なくとも150キロはある。

普段なら二人の作業員を雇って運ばせるところだが、そのたびにタバコ代も払わなければならない。

しんれつは近づき、片手で木枠の端を掴み、腰と背中に力を入れた。

あの巨大な箱を肩に担いでしまったのだ。

まるで綿の袋を担ぐかのように軽々と。

私は目を見張った。

これは思わぬ拾い物だ。

ここにいるのは凶暴な狼男ではなく、 私の福の神だ。

しんれつは冷蔵庫を三輪車の横に運び、そっと置いた。

彼は振り返り、私を見た。

何か指示を待っているようだったり、報酬を求めているようだった。

私は彼に歩み寄り、彼の埃だらけの肩を軽く叩いた。

「よくやった。 続けて、残りの百個も運んで。 」

しんれつの少し上がっていた顎が固まった。

彼は信じられないように私を見た。

「百個?」

「そうだよ、早くね。 六時までに出発しないと。 」

私は急かしながら、書類を確認しに行った。

背後からは重い足音と箱が地面に置かれる音が聞こえてきた。

しんれつはずっと働き続けた。

午後の間ずっと、このエアコンのない蒸し暑い驛站で、彼は一人で三人分の仕事をこなした。

汗が彼の顎のラインを伝い、彼の古びたタンクトップを濡らしていた。

そのホルモンの匂いが汗の香りと混じって空気中に漂っていた。

私は時折顔を上げ、彼が物を運びながら私をじっと見ているのが見えた。

その視線は熱かった。

まるで私の体に穴を開けようとしているかのように。

しかも、彼はずっとあの奇妙な歯ぎしりの音を止めなかった。

ギシギシ。 ギシギシ。

聞いていると歯が痛くなる。

夜になり、仕事が終わった。

私は彼に弁当を渡した。 中には大きな鶏の腿が二つ入っている。

「食べて。 今日よく頑張ったね。 」

しんれつは弁当を受け取ったが、すぐには食べなかった。

彼は私の前に立ち、大きな影が私を覆った。

彼は頭を下げ、鼻先が私の首元に触れそうになった。

その熱気が私の肌にかかった。

「姜離。 」

彼は私の名前を呼んだ。

声はひどくかすれていた。

「とてもきつい。 」

私は驚いて、彼が疲れたのか熱中症になったのかと思った。

「どこが辛いの?腰を痛めたの?」

私は彼の腰に手を伸ばした。

手が彼の筋肉に触れた瞬間、しんれつは全身を震わせた。

彼は突然私の手首を掴んだ。

その力は恐ろしく強かった。

しかし、すぐに力を緩め、軽く握っているだけになった。

彼の瞳の緑色は深くなり、呼吸が荒くなった。

「歯がうずく。 何かを噛みたい。 」

私は安心して息をついた。

「びっくりした!仕事で怪我したかと思った。 歯がうずくのは当たり前、狼だからね、歯ぎしりは本能だよ。 」

私は引き出しから自分用に取っておいた乾燥ビーフジャーキーを取り出し、彼の口に押し込んだ。

「これを噛んで。 噛み応えがあるよ。 」

しんれつはビーフジャーキーをくわえた。

一瞬、彼の表情は空白になった。

そして、あの歯ぎしりの音がさらに激しくなった。

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