七年間の愛、裏切りの果て の小説カバー

七年間の愛、裏切りの果て

7.9 / 10.0
7年間尽くした恋人に裏切られたまほは、彼が浮気相手と結婚式を計画している事実を知る。愛を嘲笑われ、火事の現場でも見捨てられた彼女は、復讐として彼と同じ日に別の男性と式を挙げる決意を固める。『七年間の愛、裏切りの果て』は、献身を無下にした男への決別を描く現代のromance novel。裏切りを経て自らの幸せを掴み取る女性の逆転劇を楽しめる、今注目のmodern novelです。
「七年間の愛、裏切りの果て」のあらすじ
七年という長い歳月を捧げ、尽くし続けてきた恋人に裏切られた絶望。彼は職場の後輩と密かに愛を育み、あろうことか私を旅行へ追い出している隙に、彼女との結婚式を強行しようと企んでいた。「まほはただの情婦だ」という彼の冷酷な本音を知った時、私の心は完全に崩壊した。誕生日は無視され、心を込めて作った料理は無残に捨てられる日々。大切にしていた記念のネックレスさえ、いつの間にか浮気相手の首を飾っていた。極めつけは火災現場での出来事。彼は私を見捨て、迷わず後輩を助けるために駆け出したのだ。これまでの献身を当然の権利のように搾取し、踏みにじってきた彼への情熱は、その瞬間に冷め切った。もう二度と、彼に振り回される人生は歩まない。私は彼に対する最大の復讐として、彼らが誓いを立てるのと全く同じ日に、別の男性と結婚式を挙げることを決意する。裏切りの果てに選んだのは、かつての愛をすべて捨て去り、新しい幸せを掴み取るための強硬な手段だった。止まっていた私の時間は、今ここから動き出す。
もっと見る

七年間の愛、裏切りの果て 第1章

7年間, 尽くし続けた彼氏に裏切られた.

彼が会社の可愛い後輩と浮気し, 私を旅行に行かせている間に結婚式を挙げる計画を立てていることを知ってしまったからだ.

「まほは俺にとって情婦みたいなものだ」彼の冷酷な言葉が, 私の心を完全に打ち砕いた.

誕生日は忘れられ, 愛情のこもった手料理はゴミ箱へ. 記念のネックレスは, いつの間にか後輩の首にかけられていた.

火事の現場でさえ, 彼は私を置いて後輩を助けに走った. 7年間の愛と献身は, 彼にとって当たり前のものになっていたのだ.

もう, うんざりだった.

だから私は, 彼との結婚式と全く同じ日に, 別の男性との結婚式を挙げることにした.

第1章

- 坂東雅穂 POV:

「結婚するわ. 」私が両親にそう告げた時, リビングの空気は凍りついた. 父は持っていた新聞を落とし, 母はティーカップをガタッと音を立てた. その沈黙は, 私の七年間の愛が, たった一つの裏切りによって, 音を立てて崩れ去ったことを, 何よりも雄弁に物語っていた.

私の声は, 私自身でも驚くほど冷静だった.

父と母の視線が私に突き刺さる.

「え, まほ? 何を言っているの? 」母が震える声で尋ねた.

「結婚します. お父さんとお母さんが勧めてくれた方と. 」私は繰り返した.

「まほ, 本気なの? 」父が新聞を拾い上げながら, 信じられないという顔で私を見た.

「リュウノスケ君とはどうするの? 七年も一緒に住んでいたでしょう? 」母が心配そうに私に近づいた.

二人の顔には, 困惑と, そして深い愛情が入り混じっていた.

彼らがリュウノスケの名前を口にするたびに, 私の胸の奥がチクリと痛んだ.

私は深呼吸をした.

「もう, 決めたことだから. 」私の声には, 一切の迷いがなかった.

「もう, リュウノスケとは終わりよ. 」その言葉を口にするたびに, 胸の傷が広がるのを感じた.

「でも, まほ, あなたはリュウノスケ君のこと, 本当に愛していたでしょう? 彼のために, どんな苦労もいとわなかったじゃない. 」母が私の手を握りしめた.

「あの時, 彼が会社を立ち上げる時も, あなたは自分の夢を後回しにして, ずっと彼を支えてきた. 彼の成功は, まほのおかげよ. 」父の声にも優しさがにじむ.

彼らの言葉は, 過去の甘い記憶を呼び覚ます.

七年間の月日が, 走馬灯のように脳裏を駆け巡った.

私は, 母の手をそっと握り返した.

「ええ, そうだったわ. 」私は静かに答えた.

「でも, もう, 過去のことよ. 私の愛は, 彼には届かなかった. 」

心に開いた穴は, 誰にも埋められない.

「相良さんは, 本当に良い方よ. 一流企業のエリートで, 家柄もしっかりしているし. 」母が, 少し明るい声で言った.

「何より, まほを大切にしてくれると, お父さんも太鼓判を押している. 」父も頷いた.

彼らは, 私に新しい幸せが訪れることを心から願っているのがわかった.

「分かってる. 」私は短く答えた.

「お父さんとお母さんの選んだ人なら, 間違いないわ. 」

彼らに, これ以上心配をかけたくなかった.

「じゃあ, 一度, 相良さんと会ってみる? 顔合わせの席を設けましょう. 」母が提案した.

「ちゃんと, 二人の意思も確認しないとね. 」父が続いた.

私は首を横に振った.

「その必要はないわ. もう, 結婚の準備を進めてほしいの. 」

私の決意は固かった.

彼にもう会わなくていい. 私の心は, もう疲れていた.

その時, 玄関のドアがガチャリと音を立てて開いた.

リュウノスケが, いつものように鍵を開けて入ってきた.

彼の右手には, 小さな紙袋がぶら下がっている.

紙袋からは, 甘くて香ばしい匂いが漂ってきた.

「ただいま. 」と彼は言い, リビングに足を踏み入れた.

私たちの顔を見て, 少し訝しげな表情を浮かべた.

「どうしたの? みんな, 神妙な顔をして. 」

そして, 私の隣に置いてあった結婚式のパンフレットに目を留めた.

「あれ? これ, 結婚式のパンフレット? 」彼はそれを手に取り, 笑顔で私を見た.

「誰の結婚式? もしかして, 会社の同僚の? 」

私の心臓が, ドクンと大きく鳴った.

冷静を装い, 唇の端を少しだけ上げた.

「ええ, そうよ. 友人の結婚式なの. 」

私の声は, 平静を保っているように聞こえただろうか.

「なんだ, そうか. びっくりさせないでくれよ. 」リュウノスケは, 安堵したように笑った.

「まほが結婚なんて, ありえないからな. 」

彼の言葉は, まるで鋭いナイフのように私の胸をえぐった.

私は彼の笑顔の奥に, 何か別の感情が隠されているのではないかと疑った.

彼は本当に, 私の結婚が「ありえない」と思っているのだろうか.

それとも, ただ, 私がいなくなることで自分の生活が不便になることを恐れているだけなのだろうか.

胸の奥で, 冷たい痛みが広がった.

「ほら, まほ. 君の好きなレモンタルトを買ってきたよ. 」リュウノスケは, 紙袋を私に差し出した.

甘い香りが, より一層, 痛みを際立たせる.

かつて, このレモンタルトは, 私たちのささやかな幸せの象徴だった.

二人で一つを分け合い, 甘酸っぱい味に笑顔を交わした日々.

あの頃のリュウノスケの瞳は, いつも真っ直ぐ私だけを見ていた.

私の心は, 過去の幸福と現在の冷たさの間で引き裂かれそうになった.

目の前のレモンタルトが, まるで毒のように見えた.

私の心は, 冷え切っていた.

もう, あの頃の甘さは, 感じられない.

数日前, ふと目にしたユイハのSNSの投稿が, 脳裏をよぎった.

「坂口先輩が買ってきてくれたレモンタルト. やっぱりこのお店のが一番好き! (´▽`)」

添えられた写真には, 私の目の前にあるものと全く同じレモンタルトが写っていた.

その瞬間, 私の心は氷に覆われた.

そうか, と私は悟った.

彼が最近私にくれるものが, なぜか私の好みから少しずつずれていった理由.

彼が楽しそうに話す, 職場の「後輩」とのエピソード.

彼の行動の一つ一つが, ユイハと繋がっていることに, 今更ながら気づかされた.

背中を冷たいものが走り抜けた.

彼は, 一体何を考えているのだろう.

私の好みを忘れたふりをしているのか.

それとも, 私にユイハの好みを刷り込もうとしているのか.

いや, そんな単純なことではない.

彼は, 私を欺き, そのことにすら気づいていない.

私は, 差し出された紙袋に手を伸ばさなかった.

「ありがとう. でも, もう, レモンタルトは好きじゃないの. 」私は淡々と告げた.

「最近, 好みが変わったのよ. 」

「え? そうなのか? 」リュウノスケは, 少し驚いた顔をしている.

彼の眉間に, わずかな戸惑いが見えた.

「いつも好きだと言っていたのに. 」

私が好きなのは, あなたと食べたレモンタルトだった.

私が好きだったのは, あなたと分かち合った時間だった.

あなたは, 私の何を分かっていたというのだろう.

七年という歳月は, 一体何だったのだろう.

彼の戸惑いの顔を見るのも, もううんざりだった.

彼に, これ以上何も説明する気になれなかった.

心の奥底で, 何かがプツンと切れる音がした.

「人間, 変わるものよ. 」私はそれだけを言い, 目を伏せた.

これ以上, この会話を続ける意味はない.

彼の顔を見るのも, 苦痛だった.

続きを読む

七年間の愛、裏切りの果て 目次一覧

Ch. 1 Ch. 2 Ch. 3
Ch. 4
Ch. 5
Ch. 6
Ch. 7
Ch. 8
Ch. 9
Ch. 10
Ch. 11
all

おすすめの作品

新着リリース小説

裏切り婚から始まる、義理叔父との逆転劇 の小説カバー
8.1
幸せの絶頂であるはずの結婚式当日、かつてのいじめの主犯格だった女が突如として現れ、私の花婿を奪い去った。信じていた彼は、私の制止を振り切り、迷うことなく彼女の手を取る。絶望の中、私は過去のいじめを告発し彼女を訴えたが、彼は強大な権力を使い事実を隠蔽。それどころか私を逆告訴し、世間から激しい非難を浴びる状況へと追い込んだ。披露宴の場で彼は「お前の体の傷跡は見るだけで反吐が出る」と私を嘲笑い、国家をも動かす資産家の後ろ盾がいる自分には勝てないと勝ち誇る。しかしその瞬間、彼が頼みにしていたその「後ろ盾」本人が現れ、私の腰を抱き寄せた。彼は私の耳元で優しく囁く。「あいつらを全員、牢獄へ送ってやろう。だから……俺を選んでくれないか?」と。裏切りにまみれた地獄の底で、最強の味方となった義理の叔父による、鮮やかな逆転劇が今幕を開ける。踏みにじられた尊厳を取り戻し、私を嘲笑った者たちに真の裁きを下すための戦いが始まる。
憎まれ妻は逃げ出したい の小説カバー
9.4
初夜の夜、男は新妻の首を絞め「地獄へようこそ」と冷酷に告げた。彼は兄の死の原因が彼女にあると信じ込み、復讐のために結婚したのだ。触れることさえ拒み、一生を「生ける未亡人」として幽閉するつもりだったが、ある事故をきっかけに運命は狂い始める。彼女は身を挺して彼を救い、皮肉にもその身に彼の子を宿したのだ。妊娠を隠し、監視の目を盗んで息を潜める彼女に対し、彼は執拗な屈辱を与え続ける。しかし、奇妙なことに他者が彼女を傷つけることだけは決して許さなかった。裏では彼女を侮辱した相手を容赦なく叩きのめし、彼女が望むならと全財産を譲る準備まで進めていた。そんな彼の歪んだ執着も知らず、彼女はただお腹の子供を守るために逃亡の機会をうかがう。だが、ついにその時が来たとき、彼は逃げようとする彼女を強引に抱き寄せ、耳元で低く囁いた。「俺たちの子供を連れて、一体どこへ消えるつもりだ?」憎しみと執着が入り混じる、逃げ場のない愛の物語。
身代わりの花嫁と復讐心 の小説カバー
9.0
今日は本来、都知事選を控えた夫・天宮玲との絆を深めるための大切な結婚記念イベントになるはずだった。しかし、薬を盛られ意識を失った私が目覚めたとき、目の前には信じがたい光景が広がっていた。祭壇の上、私のウェディングドレスを纏い、玲の隣に立っていたのは彼の愛人だったのである。バルコニーから隠れて見守る中、かつて私に贈られた指輪が、多くのエリートたちの前で彼女の指へと嵌められていく。玲を問い詰めると、彼は愛人の妊娠を理由に、精神的に不安定な彼女のために私を薬で排除したと冷酷に言い放った。私の七年間に及ぶ献身と戦略が彼の地位を築いたというのに、彼は私を役立たずと嘲笑い、愛人の子を共に育てるという屈辱的な提案まで突きつけてきたのだ。だが、離婚調停の場で再会した彼は、交通事故による記憶喪失を装い「僕を捨てないで」と涙ながらに縋り付いてきた。どうやら彼は、新たな欺瞞のゲームを始めたらしい。ならば、その挑戦を受けて立とう。今度は私がこの復讐劇のルールを支配し、彼を地獄へと導く番なのだ。
獣王の花嫁は美しきΩの王子 の小説カバー
9.1
ネコ科の獣人たちが支配する軍事強国・サバニア王国の脅威にさらされているアルベニア王国。国家の存亡をかけた危機を乗り越えるため、王家は隣接するエクセリア王国との強固な同盟を模索し、その証として王女をエクセリア王のもとへ嫁がせるという政略結婚の計画を進めていた。しかし、当事者である王女はこの縁談を断固として拒絶し、事態は混迷を極める。国家間の約束を違えるわけにはいかない絶望的な状況のなか、身代わりとして白羽の矢が立ったのは、王女の兄であり、稀少な性質を持つオメガの王子であった。妹の身代わりに、そして愛する祖国を守るための盾として、王子は自らの運命を捧げる決意を固め、異国の地へと赴くことになる。本来の性別を隠し、王女に成り代わって獣王のもとへ嫁ぐことになった王子の運命は、激動の物語へと動き出す。政略と宿命が複雑に絡み合うなかで、種族や立場の垣根を超えた愛の形が試される。運命に翻弄される王子が、新たな環境でどのような絆を築き、過酷な状況を切り拓いていくのかを描いた、切なくも壮大なファンタジー・ロマンス。
奪われた子供と妻の決意 の小説カバー
7.8
結婚三周年を祝う記念旅行の前夜、夫・京佑の態度は一変した。元恋人である和歌菜からの連絡を受けた彼は、「君には関係ない」と冷淡な言葉を私に投げつけ、そのまま家を飛び出してしまう。不信感が募る中、出張中と偽っていたはずのクリスマスの夜、私はSNSで衝撃的な光景を目にする。そこには、和歌菜とその子供と共に、まるで本当の家族のように睦まじく公園で過ごす京佑の姿があった。裏切りを問い詰める私に対し、彼は和歌菜が末期癌であると涙ながらに主張し、自身の行動を正当化しようとする。しかし、運命のいたずらか、公園で彼らと直接鉢合わせした私は、あまりのショックからその場に倒れ込み、お腹に宿っていた大切な新しい命を失ってしまう。愛した夫に裏切られ、最愛の我が子まで奪われた絶望。悲しみの淵に立たされた私は、静かに、そして強く心に誓った。これは単なる男女の愛憎劇ではない。私の未来を無残に踏みにじった彼らに対し、すべてを懸けた復讐を開始することを。失意の底で決意したのだ。
暴君CEOのヒミツのカルテ の小説カバー
8.3
雲崎市の経済を支配する藤堂財閥の御曹司、藤堂卓海。冷酷無比な帝王として畏怖される彼には、誰にも言えない致命的な秘密があった。その隠された弱点を、泌尿器科の天才医師であるヒロインに暴かれたことから、二人の運命は激変する。絶対的な権力者だったはずの男の生殺与奪の権を、一介の医師である彼女が握ることになったのだ。二人はある契約を交わし、互いの思惑を秘めたまま偽装結婚へと突き進む。結婚前、彼は「分を弁えろ」と氷のような冷徹さで彼女を突き放していた。しかし、形だけの夫婦生活を続けるうちに、強固だったはずの彼のプライドは崩れ去っていく。かつての傲慢な態度は影を潜め、ついには屈辱に耐えながらも「俺への情はないのか」と彼女の愛を乞うまでに変貌してしまう。対する彼女は、あくまでビジネスライクな関係を貫こうと、本気になり始めた彼を冷ややかに一蹴する。主導権が逆転した二人の関係は、偽りの誓いを超えてどこへ向かうのか。契約に縛られた孤独な王と、秘密を握る天才医師が織りなす、波乱に満ちた現代ロマンス。
章
今すぐ読む
共有