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この世界の人類はどうやら俺だけのようです。 の小説カバー

この世界の人類はどうやら俺だけのようです。

学校の教室の扉を開けた瞬間、主人公の視界に飛び込んできたのは見知らぬ異世界の光景だった。突然の事態に困惑する彼には、行く当てもなければこの世界の言葉を読み解く術もない。途方に暮れ、絶望に飲み込まれそうになっていたその時、一人の美しいハーフエルフの女性が彼に救いの手を差し伸べる。彼女の助けを借りてこの世界の現状を知った主人公は、驚愕の事実に直面することになる。なんと、かつてこの地に繁栄していたはずの「人類」という種族は、数年前に忽然と姿を消してしまったというのだ。なぜ自分以外の人間は絶滅してしまったのか、そしてなぜ自分だけがこの世界に迷い込んでしまったのか。広大な異世界を舞台に、人類消失に隠された巨大な謎を解き明かすための冒険が幕を開ける。元の世界にある我が家へと帰還するため、彼はハーフエルフの女性と共に、失われた種族の足跡を辿り、世界の真実へと迫っていく。孤独な最後の一人となった少年の、運命に抗う旅が今始まる。
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トントントン、ジュージュー

 窓から差し込むまぶしい朝日と食べ物のにおいで目が覚める。

「ここは......」

 そうだ確か昨日異世界に飛ばされて、それから眠くなって、気づいたらここにいて......もしかして誘拐?!

 驚いて、状況を確認する。

「服は、変わってる」

 なんか病院の患者さんが着るような服だ。

「荷物は?!」

 右の棚に置いてあった。

「あ、あれ?」

 誘拐だったら荷物はないだろうし、ベッドで寝かされてない?

 スンスン

 それにこの匂い

 ぐぅ~

「......」

 腹に手を当てて、

「そういえば、昨日の夜から何も食べてないな」

 もしかしたら食べ物を分けてくれるかもしれないとわずかな希望を持ち、ベッドから出てドアを開けると、廊下に繋がっており下に階段が伸びていた。

警戒しながら恐る恐る降りると、エプロン姿で料理をしていた耳の長いきれいな女性がいた。

向こうがこちらに振り向く途中で目が合ってしまった。......すると、

「あら、起きたのね。おはよう」

と優しく微笑み挨拶をしてくれた。

「あ......」

「ん?どうかしたの?」

「いや、別に」

 なんだあの人?!めちゃめちゃタイプなんだが!

 髪は金色で長いわけでも短いわけでもないくらいの長さで、身長は俺よりも少し高い。目の中は赤くてスタイルがかなりいい。

 って初めて見る人をそんな目で見ちゃいけないよな。

「ほら、もうすぐご飯できるから座ってて」

「え?あ、はい」

 そう言って料理に戻ってしまったので、言われた通りに席に着く。

 しばらくすると、

「はい、おまたせ」

 と、料理が出てきた。

 パン2枚、ベーコンエッグ、レタスとトマトという普通の料理だったが、それが今の俺にっとってはとてつもなくうれしかった。

「いただきます」

「めしあがれ」

 一口ベーコンを食べると、うますぎて涙が出てきた。

 昨日めちゃめちゃ泣いてたじゃん。

 そのあとも食べれば食べるほど涙が出てきて気づいたら全部食べ終わってた。

「ごちそうさまでした」

「お粗末様でした」

「あの、ありがとうございます」

「いいの、いいの。昨日あんな場所で倒れてていきなりお腹すいたって言ったと思ったら急に寝ちゃうんだもん。びっくりしたけど、大丈夫そうでよかった」

「え?」

「え?」

「実はなんも覚えてないんですけど」

「そっか、まあさっき言ったとおりだよ」

「そうなんですね」

「ねぇ、キミのこといろいろ教えてよ」

「えーと俺の名前は、八意天です。えーっと何話そう」

「ヤゴコロソラか......じゃあソラでいいね」

「あ、はい」

 いきなり下の名前で呼ばれると照れる。

「私の名前はアリス、この妖人種《エルフ》の星の薬師《くすし》よ」

 アリスと名乗った女性はにこりと微笑んだ。

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