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死に戻りの私は、清廉ぶる姉を地獄に引きずり込む の小説カバー

死に戻りの私は、清廉ぶる姉を地獄に引きずり込む

一族が滅亡の憂き目に遭ったあの日、姉は清廉潔白な聖女のように振る舞い、私を窮地へ追い込んだ。仙山の掌門から弟子に誘われた際、姉は喪に服すべきだと義理を説いて辞退し、代わりの私を「親不孝者」と貶めたのだ。その結果、情に厚いと評された姉は特別な弟子として迎えられ、私は蔑みの対象となった。三年後、共に魔族に捕らわれた際も、生き延びようと必死に足掻く私を、姉は「品位がない」と嘲笑い続けた。私は飢えに苦しみ命を落としたが、一方で節義を貫いた姉は魔尊に寵愛されるという皮肉な結末を迎える。しかし、絶望の中で息絶えたはずの私は、気がつくと一家が滅ぼされた運命の朝へと回帰していた。かつて自分を地獄へ突き落とし、偽善の裏で幸福を掴み取った姉に復讐するため、私は二度目の人生を歩み始める。今度こそ、清廉潔白を装う姉の仮面を剥ぎ取り、彼女を逃れられない破滅の深淵へと引きずり込んでやる。凄惨な過去を糧に、私は自らの手で運命を書き換えることを誓った。
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姉上の言葉が、地に打ち付けられるように響いた。

地にひれ伏したままの私は、されど前世の如く沈黙を守りはしなかった。歯を食いしばり、すっくと立ち上がったのだ。

「姉上は間違っております。如星は、落霞峰へ入るつもりはございません」

私の目には、両親を亡くした悲しみと無力感から涙が溢れていた。

「姉上のおっしゃる通りです。両親は亡くなったばかり。三年の孝期、もし私がここを離れてしまえば、一体誰が二人を弔うのですか?」

姉上の顔が引きつり、その表情は崩れ落ちんばかりであった。声も思わず甲高くなる。「ですが、お前の先ほどの態度は、明らかに両親と私を見捨てて、一刻も早く立ち去りたいというものではなかったか!」

前世の私は、確かにここを離れたいと焦っていた。ゆえに、その焦りが表情にも表れていたのだろう。

掌門の探るような眼差しが私に注がれる。私は臆することなくその視線を受け止め、まっすぐに見返して頷いた。

「はい。確かに、ここを離れたいという考えはございました」姉上が口を挟むより先に、私は言葉を続けた。「あの時は憎しみに心がくらみ、仙術を修めれば両親の仇を討てるものと、ただそればかりを考えておりました」

「ですが今は、姉上のお言葉こそが正しいと存じます。両親の亡骸もまだ冷めきらぬうちに、どうして娘である私がここを去れましょうか。それは、あまりに大きな不孝にございます!」

「仇討ちにつきましては……君子の復讐は十年を待つも遅からず、と申します。三年、待つ覚悟はできております」

掌門は感心したように私を見つめ、しばし沈思したが、すぐには可否を示さなかった。

姉上の顔色が悪くなるのが、手に取るようにわかる。

彼女は口先では入門を拒んでいたが、その心では誰よりも、仙気に満ちたあの落霞峰へ行くことを渇望していたのだ。

己の計画がすべて打ち砕かれ、掌門の心の中にある私の印象を貶めるどころか、私の言葉が原因で自分まで仙門に入れなくなるやもしれぬ――。

姉上は私の腕を掴むと、宗主の存在すら意に介さず、耳元で囁いた。

「落霞峰がどれほど素晴らしい場所か。霊気も霊薬も、こことは比べものにもならないのですよ?あなた……本当にこのまま諦めるというのですか?」

その声には、私を唆す響きが色濃く含まれていた。

私が誘惑に屈し、自ら宗主について行きたいと言い出すのを待ち望んでいるのだ。そうなれば、彼女は再び道徳という高みから、大義名分を振りかざして私を糾弾できる。

私を踏み台とし、ただひたすらに高みを目指す。長きにわたり、私は姉上のための捨て石に過ぎなかった。

私の存在は、彼女の「菊のごとく淡泊で、何事も争わぬ」という人格を引き立てるための緑葉でしかなかったのだ。

だが、私はもう前世のような純真な李如星ではない。

私は悲しみに打ちひしがれたふりをして、両親の亡骸の前へと崩れ落ちた。

声を詰まらせ、涙で瞳を潤ませながらも、しかし、この上なく固い決意を込めて答えた。「私は、落霞峰へ入る機会を辞退いたします!両親のため、三年間、喪に服しとうございます!」

「掌門、誠に申し訳ございません。三年の孝期を終えた後、必ずや試練に臨み、正々堂々と貴方様の弟子となります!」

言い終えると、私は恭しく三度、音を立てて額づいた。

姉上は、完全に呆気に取られている。

何かを言いたげであったが、あまりにわざとらしくなるのを恐れたのだろう。

手にした絹の布は、ねじ切れんばかりに強く握り締められていた。唇をわななかせたが、ついぞ一言も発することはなかった。

私は心の中で冷笑した。

姉上は気づいていない。掌門が彼女に向ける視線に、すでにいくばくかの探る色が混じっていることに。

彼女はまだ修行の世界に触れておらず、知る由もないのだ。掌門ほどの仙道を修めた者ならば、たとえ十里離れた場所の囁き声さえ、はっきりと聞き取れるということを。

これほどの歳月を生きてきたお方が、姉上の言葉に隠された暗示を聞き逃すはずがない。

私の一連の振る舞いは、それまで態度を決めかねていた掌門の心を、ついに固めさせた。

掌門は歩み寄り私を立たせると、称賛に満ちた眼差しで言った。「そなたは、実に良き子だ。私は喜んで掟を破り、そなたを我が直弟子として迎え、山で修行をさせよう。入門の儀は、三年の孝期を終えた後に、改めて執り行えばよい」

「そなたの両親の後のことは、私が人を遣わして手伝わせる。二人を弔い、安らかに土に還したならば、私と共に参るのだ」

その言葉は、前世と一言一句違わなかった。

ただ――その対象が、姉上から私に変わっただけのこと。

「ありがたき幸せにございます、掌門!」私は声を張り上げた。「この御恩、如星、決して忘れませぬ」

「うむ、良き子だ。何か困ったことがあれば、いつでも私を訪ねてまいれ」

掌門は私の頭をそっと撫で、一つの巾着を手渡すと、ある場所の名を告げて去っていった。

その背中が見えなくなると、姉上は先ほどの菊のごとき淡泊さをかなぐり捨て、顔色を豹変させ、抉るように私を睨みつけた。

わかっている。彼女は、私が彼女の筋書き通りに動かなかったことを怨んでいるのだ。本来、この絶好の機会は彼女のものとなるはずだったのだから。

しかし姉上、元より誰かのものだと定められているものなど、この世に何一つないのですよ。

前世で彼女が手に入れたものすべて、私の血肉を糧にして得たものではなかったか。

この私という引き立て役を失くして、あの「菊のごとく淡泊」な仮面が、果たしていつまで保つものか。

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