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魔王(の子ども)育成記録 の小説カバー

魔王(の子ども)育成記録

長きにわたる激闘の末、ついに世界を救った最強の勇者。しかし、倒すべき宿敵であった魔王が、息を引き取る直前に遺した最後の願いは、あまりにも意外なものだった。それは、自らの血を引く幼き子供を育ててほしいという、切実な託託であった。かつての仇敵との約束を果たすため、世界最強の力を誇る勇者は、剣を振るう戦いの日々から一転、不慣れな育児に奮闘することになる。魔王の子という宿命を背負った幼子を抱え、勇者は新たな冒険の旅へと踏み出す。血の繋がりを超えた絆、そして魔王の遺志を継ぐ子供の成長を軸に描かれる、異世界子育てファンタジー。最強の守護者として、時に厳しく、時に優しく子供を導く勇者の姿は、周囲の人間や世界にどのような影響を与えていくのか。剣と魔法が交錯する王道のアクション要素と、心温まる育成ストーリーが融合した、これまでにない新たな冒険譚が幕を開ける。勇者と魔王の子、数奇な運命に導かれた二人の行く末には、果たしてどのような未来が待ち受けているのだろうか。
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3

「えっと、かれんとその子は宿で待っててくれ」

「え?どうして?さっき一緒に行くって言ってたじゃない」

「いや、よく考えたら、魔王の子どもを王城に連れて行くのは問題が起こりそうじゃん」

「あ、そっか」

「ということで、留守番よろしく。報告だけだから、すぐに帰ってこれると思う」

「りょーかい、帰ってきたらいい加減この子の名前考えてあげないと。あと、この強化アイテム的なものを早く使ってあげないとね」

「そうだね」

━━━━━━━━王城にて

よし、やっとついた。そういや俺、この国の王を見たことないんだよな。いや、俺だけじゃなくて他の人も見たことない人しかいないみたいだし。なんでいつも代理の人しか出てこないんだろう・・・まぁ、いいか。

「横谷 大空、魔王を討伐してまいりました」

魔王を討伐って言い方合ってるかな?

「おぉ、勇者大空よ、ついに魔王を倒してくれたか。ほんとにありがとう。これでまた平穏な日々が過ごせるよ」

「それはよかったです」

魔王が実は襲う気なんて全く無かったことは言ったら話がややこしくなるし、まぁ言わなくてもいいかな。

「報酬として、なんでも好きな願いを言うといい」

え、マジすか。じゃあ、日本に帰してくださiって無理だよね。

「えーっと、それじゃあ、この国の王に会ってみたいんですけど」

「えーっと、そっ、それは・・・構いませんが、それでいいのですか?」

「はい」

「それでは、今から言うことを絶対に守ってください」

「?、は、はい」

なんだ?何か王に関して事情があるのか?

「1つ、このことは何があっても他言してはならない

 2つ、姫を侮辱する言葉はかけてはならない

 以上だ」

「は、はい、分かりました」

━━━━━━━━王(王女?)の部屋の前

コンコン

「ニーナ様、いらっしゃいますか?」

シーン・・・

いないのかな?

「どうやらニーナ様はご不在のようだ。また後日来るといい。世界を救った勇者の願いだからな。できれば叶えてやりたい」

「はい、分かりました。ありがとう御座います」

「では、門まで見送ります」

━━━━━━━━門に行っている途中

 そっかぁ、王(?)いや、姫って言ってたし王女?だよな。確か名前言ってたような・・・あっ、そうそうニーナ様だ。ニーナ様は居ないのか。

タタタタタタタタドンッ

ん?あれ、誰か後ろから抱きついてきた?

「あ!昼間のお兄ちゃん!何でここに居るの?」

え、それ、こっちのセリフなんだけど。

「えっとね、魔王ってのを倒して、それをここに報告するためにここに来たんだよ」

「え、お兄ちゃん、勇者なの?」

「そうだよ」

「ニーナ様!どこに行っておられたのですか?」

へ?ニーナ、様???この子、どこかで会ったような・・・あっ、ここに来る前に・・・

「えー、ちょっとさんぽー」

「無断で外出するのは控えてくださいといつも言っていますのに・・・」

あぁ、何となく分かってきた。けど、理解が追いついてこない。多分、ここに居るのは、王城に来る前に会った子だろう。そんなに顔とかを見てたわけじゃないからあんまり覚えてないけど。んで、その子が、この国の王女だということ?だよな、きっと。

さっき言われた注意事項の意味がやっと分かったな。一国のボスがこんな10歳にも満たっていないような少女、いや、幼女が治めているなんて王城自体がナメられてしまうからか。

「ねぇねぇ、君がこの国の一番偉い人かな?」

「そうだよ」

ドヤァと言ってしまうんじゃないかってくらいドヤ顔してるな。というか、「おうけ」って、本当に「王家」のことだったよかよ・・・

「お兄ちゃん!」

「いや、大空でいいよ」

「お兄ちゃん、」

「大空でいi」

いや、もういいや。

「お兄ちゃん、お願いはなにを叶えてもらったの?」

あぁ、何でもっていう報酬だし、気になるのかな。

「君に会うことだよ」

「え?ニーナに?そんなことでいいの?ニーナはお兄ちゃんがいいならいつでもいいのに。あと、ニーナのことはニーナって呼んでいいよ」

いやいやいやいや、一国の長をそんな呼び方してのいいのか?

「え、いいの?」

「ニーナがいいからそれでいいの!」

「様とかはつけたほうがいい?」

案内してくれていた代理の人が、「当たり前だろ!!!」とでも言いたそうに睨んできてる。ちょっと怖いなぁ。

「つけなくていい!つけないで!ニーナの、ニーナの、友達でいて」

「え、と、友達!?」

え、友達って、いや、俺は全然いいけど。

「だめ・・・?」

いや、上目遣いは販促だろ。

「いや、俺はいいけど」

「やったーー!」

ぴょんぴょん跳ねて喜んでいる。

「ニーナ様、お話の途中失礼しますが、あと10分程で、会議の時間となりますので・・・」

「いや!今からお兄ちゃんの家に行くんだもん!」

えっ!?いや、家、無いんすけど。今さっき魔王城から帰ってきた転移者に家なんてあるわけがない。

「ですがニーナ様・・・」

「お兄ちゃん助けて!」

( 'ω')ファッ!?いやいやいや、どんな会議するかは知らんが、会議には出席したほうがいいでしょ。でもまぁ、こんな幼女を、長時間話だけの場に拘束するのもなぁ。

「あの、」

「取込中なので、後にしていただけませんk

「黙って!」

「は、はい」

「何?お兄ちゃん」

「会議は、出席しないといけないのですか?ニーナの声が届けばいいのでは?」

もちろん日本じゃこんなことOKなわけがないが。

「いや、会議自体はそれでもOKですが、そんな遠くに居るのに声を届けるなんてことできるわけがありません」

「言質はとったぞ!よし、ニーナ、俺が今泊まってる宿に行くか?」

「うん!」

「いや、だから、声を届けるなんてことできもしないのですから」

「だ・か・ら、声を届けりゃいいんでしょ?」

「ニーナ、何かいつも見肌はなさず持っているものはある?」

「えっとねー、このネックレスかな」

よしきた。

「ニーナの写真はこの城にある?」

写真・・・?なに?それ

え、この世界にはカメラないのかよ。

「あ、似顔絵とかは?」

「あ!あるよ!この前描いたんだ〜」

え、ニーナが?

「ちょっと待っててー」

「これ!」

おぉ。

「鏡見ながら頑張ったんだー」

「すごいじゃん」

「じゃあ、これを会議に持っていってください」

「は?なにをいっていr

「持っていって!」

「はい」

「これをどうするの?お兄ちゃん」

「今から空間魔法を作る」

「え?魔法を作るなんてできるわけがない」

「俺の持っているスキルには、魔法生成ってやつがあってな、1日動けなくなるが、新しい魔法を作ることができるんだ」

「スキル?スキルってなぁに?」

「あ、魔法のことだよ」

何気なくスキルって言っちゃうんだよなぁ。

「そんな魔法見たことも聞いたこともないぞ」

「まぁ、レアスキルだからな」

「は?何を言っている。貴様の」

「貴様って言っちゃだめ!」

まぁ、さっきから分かんないことばっかり言われてたら腹も立つだろうよ。

「勇者のレアスキルは、情報収集のはず」

あ、知ってるんだ。

「俺はレアスキルを6つ持っている」

「😏フッ何を言っている。レアスキル複数所持など数万年に1人いるか居ないかだぞ。しかも6つとは」

もうめんどいからスルーで。

「とりあえず作ってみるか」

えーっと、空間同士を繋げる感じで・・・

『警告。

 現在生成中の魔法は、類似の効果を持った魔法を取得しています。魔法生成しますか?

 ▷YES

  NO』

「え、NOで」

あれ、・・・あっ、【空間操作】あった。自分で作ったのにすっかり忘れてたよ。

「ニーナ、ちょっとそのネックレスかして」

「これ?いいよ」

よし、じゃあ、この似顔絵とネックレスを【空間操作】で繋げて、時間操作でこの2つは時間が現時点のままで止まるようにして、魔法を固定して・・・

「よしできた」

ホントは普通に通信みたいな感じでやりたかったけど、いいよね。ちなみに、【空間操作】で作った空間は、目では見えないくらい小さな穴みたいな感じでいくつか繋げている。これで見た目は変わりないだろう。

「なにをしたのだ?何も変わりはないぞ」

そうだろうよ、そういう風に作ったんだから。

「試しに使ってみるか?」

「使うーー!」

「よし、じゃあ、俺はここに居るから、声が届かないくらい離れてくれ」

「分かった!いくよ!」

「分かりました」

うん、こっちから見えなくなっちゃったけど、まぁ、普通なら声は届かないだろうね。

[おーい、ニーナ、聞こえるか?]

[え?お兄ちゃんどこ?ニーナ離れたはずなのに]

[ネックレスネックレス]

[ネックレス?]

[ネックレスに、耳を近づけてみ]

[うん]

[どうだ?これで離れていても会話ができるだろ]

[すごい!すごいよお兄ちゃん]

[まさか本当に離れて会話をするとは]

[やったー!これでお兄ちゃんの家に行ける!]

いや、宿なんだけどね。

[じゃあ、今からニーナのところに行くね]

「【空間操作】」

「え?っえ、え?お兄ちゃん、何をやったの?」

「ネックレスと似顔絵につけた魔法と同じものを使っただけだよ。人が通れるくらいの大きさにしてね」

「わー、すごい!」

「これもレアスキルなのですか?」

「いや、これはここに来る前に作った魔法だよ。空間を操作する魔法だよ」

「お兄ちゃん!じゃあ行こ!」

「よし、【空間操作】」

━━━━━━━━宿にて

「うーん、そろそろ大空は帰ってくるかな?」

「ただいまー」

「こんにちはー」

「あ、大空、おかえりー。空間操作使って帰ってきたんだねー。って、え!?だれ?誘拐?」

「バカか。なんで王城行って堂々と姫さん誘拐しなきゃいけないんだよ」

「え?姫さん?え??」

「ニーナはこの国の王女なのだ!」

「えっ、えーーーー!?」

「なんで連れてきちゃってるの!?」

「いや、ニーナが来たいって言ったからな」

一通り王城でのことをかれんに説明した。

「なるほどね〜。まさか、宿に行く前に大空に当たってきた女の子がまさか王女だなんてね」

「俺も驚いた」

「で、この子の名前、どうする?」

「だれ?お兄ちゃんとお姉ちゃんの子ども?」

「ちがうよ、魔王を倒したあと、帰っている途中に捨てられていたから、拾ってあげたんだよ」

とまぁ、説明はこんな感じでいいかな。魔王の子どもと言っても信じないか騒ぎになるかもしれないし。

「麻央とかはどうかな?」

「いいね!そうしよう」

「やっぱりお兄ちゃんは優しいね」

「え?」

「ニーナがお兄ちゃんにぶつかってしまった時に、ニーナのことを最初に心配してくれて、会議に参加したくないニーナのためにすごいもの作ってくれて」

「え、大空、何を作ったの?」

「あれ?言わなかった?まぁ、分かりやすく説明すると通信機みたいなものを作ったんだよ」

「え?通信機?」

「正確には、空間操作で繋げた小さい空間を、いくつか作って、それで声が届くようにしているんだどね」

「なるほどねー、そんな使い方もあるんだ。無線の糸電話だね」

「はは」

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