フォローする
共有
社長に婚約破棄されたので、その足で別の男とスピード婚しました の小説カバー

社長に婚約破棄されたので、その足で別の男とスピード婚しました

結城紗良は相沢蓮司を七年もの間、一途に愛し続けてきた。しかし、蓮司の心には常に「理想の女性」がおり、一年の大半を海外で彼女と過ごすばかりか、その相手はすでに彼の子を宿していた。それでも紗良は勇気を振り絞り、蓮司に結婚を申し込む。ところが、入籍当日、理想の女性が帰国したことを理由に彼は約束の場所に現れなかった。あまりの仕打ちに、長年の想いは完全に潰えてしまう。紗良は彼との連絡を断ち切り、住み慣れた街を去る決意を固めた。蓮司は彼女がいつか戻ると高を括っていたが、区役所の前で目にしたのは、見知らぬ男とスピード婚を果たす紗良の姿だった。最愛の人を失った事実に直面し、かつての傲慢な態度は消え失せ、蓮司は必死に彼女を追いかけ回すようになる。「もう一度チャンスをくれ」と涙ながらに懇願する彼に対し、別の男性の妻となった紗良が向けるのは、拒絶の言葉と冷ややかな視線だけだった。裏切りから始まる、後悔と執着のロマンス。
共有

3

「相沢夫人!」白石凛子が気を失ったのを見て、自動車販売店のマネージャーが大声で叫んだ。

次の瞬間、マネージャーよりも早く、ある人影が凛子のそばに駆け寄り、彼女を抱き上げて足早にその場を去った。

その長身で引き締まった人影こそ、相沢蓮司だった。

結城紗良の口元に、嘲るような笑みが浮かんだ。

蓮司が凛子を車に乗せて行ってしまったため、紗良は自分でタクシーを呼んで帰るしかなかった。

しかし、自動車販売店の近くではなかなか車が捕まらない。

紗良はハイヒールを履いたまま、道端を丸一時間も歩き続け、ようやく乗車を承諾してくれる運転手が見つかった。

車に乗り込み、 足にできた水ぶくれを見て、

彼女はほっと息をついた。

幸い、痛むのは足だけで、心が痛むわけではない。

……

自動車販売店での一件以来、紗良は数日間、蓮司の姿を見ていなかった。

だが、彼の動向をわざわざ探る必要はなかった。

凛子が、自動的に彼女に報告してくるからだ。

「午前9時05分:今日は蓮司お兄ちゃんが、私に直接お粥を食べさせてくれたのよ」

「午後6時23分:これは蓮司お兄ちゃんが剥いてくれた柚子。 とっても美味しそうでしょう?あなたも食べてみたい? ふふ、残念ね、あなたには一生食べられないわ」

写真には、剥かれた柚子が皿に盛られていた。

「午後10時35分:蓮司お兄ちゃんが私の隣で寝ているの。 ふふっ〜」

添付された写真には、蓮司が片手で頭を支え、凛子のベッドサイドに付き添っている姿が写っていた。

「……」

紗良は一瞥しただけで、携帯電話をハンドバッグに放り込んだ。

もう麻痺してしまったのかもしれない。 この数日間、凛子から送られてくる蓮司の動向を報告するメッセージは、まるで滑稽な芝居を見ているかのようだった。

彼女は車のドアを開けて降り、LSメディアエンタメの会社へと入っていった。

この会社は、彼女と蓮司が共同で設立したものだ。

当時、彼女がそうしたのは、蓮司との関係をより強固なものにするためだった。

こうすれば、蓮司が簡単に別れを切り出すことはないだろうと、彼女は無邪気に信じていた。

まさか、この会社が最終的に自分を縛り付ける枷になるとは思ってもみなかった。

「一人でこの街を離れて、首都の実家に戻るのか?」会社の副社長である中村祐也は、驚いた顔で紗良を見た。 「そのこと、蓮司は知っているのか?」

紗良は答えた。 「まだ彼には話していません。 申し訳ありませんが、しばらく内緒にしておいてください」

「ああ、もちろん」祐也は頷いたが、やはり信じられないといった様子だった。 「君は蓮司のことをとても愛していたじゃないか。 本当に彼を捨てる覚悟があるのか?」

紗良が蓮司を追いかけ続けて、もう七年になるのだ!

彼女はまさに、自分の最も輝かしい青春時代を蓮司に捧げてきたと言える。

「ええ、彼を諦めることにしました」紗良は淡々とした口調で言った。 「私が去った後、会社の株式分割の手続きはあなたにお願いします。 ご迷惑をおかけします」

「そんなに遠慮することはない」祐也は視線を伏せ、目元の喜びを隠した。 「君は俺の大学の後輩じゃないか!当時、君が強く推薦してくれなかったら、俺はこの会社に入ることすらできなかった」

紗良は祐也に感謝の眼差しを向けた。

この会社は名目上は彼女のものだが、日常の経営は祐也がずっと担当してくれていた。

彼がいなければ、会社はとっくに立ち行かなくなっていただろう。

最後に、紗良は会社をもう一周見回ってから、ようやく去る準備を整えた。

祐也は自ら彼女を会社のビル下まで見送り、彼女の車が遠ざかるのを名残惜しそうに見つめてから、ようやく視線を戻して上階へと戻っていった。

……

帰り道、 紗良は携帯電話のメモ帳を開き、 最後から二番目のタスク――

「会社の株式を分割する」 をリストから消した。

そして、彼女の視線は最後のタスクに落ちた。

――あの別荘から引っ越す。

あの別荘から引っ越しさえすれば、彼女と蓮司の間には、もう何の関わりもなくなってしまう。

紗良は黙って車を運転し、

車内の空気はひどく重苦しくなった。

あの別荘に戻ると、彼女は直接二階へ上がった。

家政婦たちは彼女が帰ってきたのを見ても、まるで気づかないかのように、誰も挨拶に寄ってこなかった。

彼らは皆、蓮司が彼女を全く愛していないことを知っているからだ。

彼女がここに住み始めてから、蓮司が戻ってくることはほとんどなかった。

紗良は客間に入った。

彼女と蓮司は、ずっと別々の部屋で寝ていた。

部屋のクローゼットには、有名ブランドの服がぎっしりと詰め込まれていた。

どれも蓮司が彼女に買ってくれたものだ。

だが、紗良はこれらの服に全く興味がなかった。

彼女は身をかがめ、ベッドの下から自分のスーツケースを取り出した。

彼女が荷物を詰めていると、階下から突然車のクラクションが聞こえた。

「相沢社長……」

「相沢社長……」

「相沢社長……」

次々と恭しい挨拶の声が玄関から聞こえてきた。

蓮司が帰ってきたのだ。

紗良は慌ててスーツケースをベッドの下に押し込んだ。

自分が去る準備をしていることを、蓮司に知られたくなかった。

スーツケースを隠し終え、顔を上げると、ドアの前に立つ長身の姿が目に入った。

彼は疲れた顔をしていたが、廊下の暖色系の照明に照らされた彫りの深い顔立ちは、依然として完璧なほどに整っており、まるで芸術品のようだった。

紗良の呼吸が、一瞬止まった。

「何をしている?」蓮司の視線は鋭く、彼女を見透かすかのようだった。

紗良はベッドの前に立ち塞がり、答えた。 「物を探していました」

蓮司は疑うことなく、まっすぐ部屋に入ってきた。

「この二日間は忙しすぎた。 佐倉悠真と確認したが、19日は予定がない。 その日に婚姻届を出しに行こう」

彼の口調は、依然として命令を下すかのようだった。

紗良はわずかに顔を上げた。 「19日は、私の誕生日です」

蓮司の目に、一瞬の戸惑いがよぎるのを、彼女ははっきりと見た。 彼女は続けた。

「その日は、すでに別の予定があります」

「君は以前、誕生日を祝ったことなどなかっただろう?」

「ただ、あなたと一緒に祝いたくなかっただけです」

この言葉を、紗良は結局口にすることはなかった。

「では、 別の日にしよう」 蓮司はそう言うと、 ネクタイを緩め、 バスルームへと入っていった。

三十分後、男は湯気をまとってバスルームから出てきた。

腰にはバスタオルを一枚巻いているだけだ。

水滴が彼の胸筋を伝い、引き締まった腹筋の上を滑り落ちていく。

かつて彼女を夢中にさせたその肉体美も、今となっては彼女の目には何の魅力も映らなかった。

蓮司は、 うつむいて携帯電話をいじっている紗良を見て、

その整った眉をひそめた。

以前なら、彼がこうして体を晒せば、紗良はとっくに自ら寄り添ってきたはずだ。

「寝るぞ」 蓮司は部屋の電気を消した。

紗良は暗闇の中で立ち上がった。 「自分の部屋に戻ります」

蓮司は眉をひそめ、ドアが開けられ、そして閉められるのを見ていた。

部屋は再び暗闇に包まれた。

彼の心に、 理由もなく一抹の不安がよぎったが、

すぐにそれを無理やり押し殺した。

大丈夫だ。

何も起こりはしない。

……

その後の数日間、紗良は蓮司に会うことはなかった。

祐也の話では、彼は出張に出ているらしい。

祐也でさえ、彼と連絡が取れないのだ。

以前の紗良にとって、これは決して良い知らせではなかった。

だが今となっては、これ以上ないほどの朗報だった。

蓮司が不在の間に、あの別荘に戻って自分の荷物を整理することができる。

彼女があそこに残した物は、多くはなかった。

そのほとんどが、彼女が蓮司に贈ったプレゼントだ。

ペアウォッチ、ペアルック、テディベア……

だが、蓮司はそれらを幼稚だと感じ、クローゼットの最も奥深くに押し込んでいた。

彼女はそれらのプレゼントを一つ一つ取り出し、スーツケースに詰めた。

そして、荷物でいっぱいになったスーツケースを提げ、あの別荘を後にした。

家政婦の一人が彼女を見かけたが、出張に行くのだろうとしか思わず、特に何も尋ねなかった。

時間はあっという間に19日になった。

紗良はすべてのことを処理し終えていた。

20日が来るのを待つだけで、彼女はこの街を離れることができる。

夜、

紗良は一人で市中心部のケーキ店に行き、 公園のベンチに腰を下ろして、 その小さなケーキを少しずつ食べ終えた。

ケーキは甘かった。

そして、途中で蓮司が口実を見つけて去ってしまうのではないかと心配する必要も、もうない。

彼女は漆黒の夜空を仰ぎ見、口元に淡い笑みを浮かべた。

その時――

「パン」という音と共に、一発の花火が空に炸裂した。

色とりどりの花火が夜空に次々と咲き誇り、互いに輝き合い、夜空全体を白昼のように照らし出した。

どれくらいの時間が経っただろうか。 紗良の首が痛くなるほど見上げていた花火ショーが、ようやく終わった。

彼女の携帯電話も、それに合わせて振動した。

紗良は携帯電話を取り出して一瞥した。

蓮司から送られてきたメッセージだった。

「花火は気に入ったか? 誕生日おめでとう!」

紗良の視界は一瞬でぼやけた。 蓮司から誕生日の祝福を受けたことなど、一度もなかったのだ!

まさか、この関係の最後の日になって、彼の祝福を受け取るとは!

彼女はメッセージを開き、「ありがとう」と二文字入力したところで、画面に新しいメッセージがポップアップした。

一枚の写真。

凛子から送られてきたものだ。

紗良が写真を開くと、そこには一杯の麺が写っていた。

「蓮司お兄ちゃんが私に作ってくれた麺よ。 今日はあなたの誕生日なんですってね。 だから、わざわざ長寿麺を作ってもらったの。 ふふ、私には長寿麺があるけど、あなたにはない!誕生日の人なのに、本当にかわいそう!」

紗良の目に浮かびかけていた涙は、瞬時に乾いた。

彼女は蓮司のチャットアプリのアイコンをタップし、メッセージを送った。 「あなたが手ずから作ってくれた長寿麺が食べたい」

続けて視聴する!
物語はいよいよ佳境へ!アプリに切り替えて続きを読む
全エピソードをロック解除
全編を読むには、moboreaderで「95RRP」を検索してください。
コードをコピーし、Moboreaderアプリで検索して続きをお楽しみください。
95RRP
コピー
公式サイトを開く

おすすめの作品

触れられない身代わり彼女 の小説カバー
8.8
交際して一年が経つというのに、恋人は一度も自分に触れようとしない。そんな歪な愛に翻弄される中島桔依の心は、次第に深い病に蝕まれていった。ある深夜、彼女は恋人が姉の写真に口づけを贈る姿を目撃し、自分がただの身代わりに過ぎなかったという残酷な現実を突きつけられる。絶望の淵で駆け込んだ病院で出会ったのは、端正な顔立ちをした若きエリート医師だった。診察室で理性が崩壊しかけるほどの衝撃を受けた翌日、出社した桔依をさらなる驚愕が待ち受ける。昨日の担当医こそが、会社に新しく就任した社長だったのだ。赤の他人を装おうとする桔依だったが、運命に導かれるように社長専属アシスタントに抜擢されてしまう。略奪を疑い抗議する彼女に対し、社長は静かに距離を詰めていく。やがて、桔依は執着を捨てて新しい男の手を取る決断を下した。豹変した元恋人が血走った眼で復縁を哀願し、何でもすると縋り付いてきても、彼女の心はもう揺るがない。かつての愛に冷笑を浮かべ、桔依は自分を蔑ろにした男を容赦なく突き放すのだった。
裏切り婚から始まる、義理叔父との逆転劇 の小説カバー
8.1
幸せの絶頂であるはずの結婚式当日、かつてのいじめの主犯格だった女が突如として現れ、私の花婿を奪い去った。信じていた彼は、私の制止を振り切り、迷うことなく彼女の手を取る。絶望の中、私は過去のいじめを告発し彼女を訴えたが、彼は強大な権力を使い事実を隠蔽。それどころか私を逆告訴し、世間から激しい非難を浴びる状況へと追い込んだ。披露宴の場で彼は「お前の体の傷跡は見るだけで反吐が出る」と私を嘲笑い、国家をも動かす資産家の後ろ盾がいる自分には勝てないと勝ち誇る。しかしその瞬間、彼が頼みにしていたその「後ろ盾」本人が現れ、私の腰を抱き寄せた。彼は私の耳元で優しく囁く。「あいつらを全員、牢獄へ送ってやろう。だから……俺を選んでくれないか?」と。裏切りにまみれた地獄の底で、最強の味方となった義理の叔父による、鮮やかな逆転劇が今幕を開ける。踏みにじられた尊厳を取り戻し、私を嘲笑った者たちに真の裁きを下すための戦いが始まる。
離婚したら大富豪が豹変~「君なしでは生きられない」と執着溺愛が始まりました~ の小説カバー
8.8
結婚から二年、白川明澄は念願の新しい命を授かった。しかし、その喜びは夫から突きつけられた離婚届によって無残に打ち砕かれる。さらに悲劇は続き、交通事故に遭った彼女は鮮血の中で藤原社長に助けを求めた。だが、彼は明澄の懇願を無視し、かつて想いを寄せていた別の女性を抱きかかえてその場を去ってしまう。絶望の淵に立たされた彼女は、深い闇の中へと意識を失っていった。月日は流れ、北城の地で藤原社長が「ある名前」を口にすることを固く禁じているという噂が広まる。そんな中、自身の結婚式を迎えた明澄の前に、かつての夫が変わり果てた姿で現れた。取り乱した様子で地面に膝をつき、血走った眼差しで彼女を凝視する彼は、執念に満ちた声で問いかける。自分の子供を連れて一体誰と結ばれようとしているのか、と。かつての冷徹な態度は消え去り、そこには彼女への異常なまでの執着と、激しく豹変した大富豪の姿があった。失ったはずの絆と過去の因縁が、再び彼女を逃れられない運命へと引きずり込んでいく。
死んだはずの妻、愛を奪い返しに来た の小説カバー
8.3
かつて命を奪われ、すべてを失った悲劇の女性が、三つ子の母親として奇跡の帰還を果たす。血に染まる手術台の上で「子供は置いていけ」と冷酷に告げたあの男が、再び彼女の平穏な日々を壊そうと姿を現す。運命の歯車が動き出したのは、彼女が他人の花嫁として新たな人生の誓いを立てようとした結婚式の日だった。かつての夫は、三人の幼い子供たちを連れて式場を占拠し、彼女の前に立ちはだかる。死の淵から蘇った女の魂は、激しい怒りとともに復讐の炎を燃やす。「今度こそ、あなたのすべてを壊してやる」――。失われた愛と執着、そして深い憎悪が複雑に絡み合うなか、 billionaireの世界を舞台にした壮絶なリベンジ・ロマンスが幕を開ける。裏切りへの報復を誓う彼女と、過去に縛られた男。一度は死んだはずの妻が仕掛ける、命懸けの愛の奪還劇がいま始まる。二人の間に横たわる深い溝は、果たして何によって埋められるのか。愛憎の果てに待ち受ける衝撃の結末から目が離せない。
塩対応な億万長者vs独占欲全開の裏社会の帝王 の小説カバー
9.6
実の両親の元に本物の令嬢が戻ったことで、偽物として育てられた彼女は家を追放される。そればかりか、養育費という名目の法外な借金まで背負わされることになった。しかし、貧民街の実家へ戻った彼女は、隠し持っていた真の実力を解禁し、虐げられた家族と共に反撃を開始する。罠に嵌められた起業家の長兄には、一兆円規模の巨大企業を差し出し、芸能界を干された次兄のためには、ハッカーの女王として全データを書き換えスターの座を奪還。盗作の冤罪をかけられた三兄の才能も、国際的な権威を動かして証明してみせた。かつての家族である本物の令嬢が悲劇のヒロインを演じて立ちふさがる中、彼女はついに猫をかぶるのをやめ、圧倒的な力で世界長者番付の頂点へと上り詰める。全てが順調に進む一方で、彼女には一つだけ計算外の悩みがあった。それは、執拗に自分を追い詰める、狂気を孕んだ裏社会の帝王からどう逃げ切るかという問題だった。欲望と権力が渦巻く世界で、彼女の孤独な戦いと恋の行方が幕を開ける。
私は、億万長者の後継者を一晩で手に入れました の小説カバー
8.9
婚約者の拓海に弁当を届けに向かった先で、私が目にしたのは親友の千夕と密通する彼の姿だった。裏切りに絶望した私は、自棄になってバーで出会った見知らぬ男を一夜の相手として買い、鬱憤を晴らす。しかし、その正体は勤務先である航空会社の親会社を統べるCEOだった。彼との情事は終わらず、フライト中の機内という密室で屈辱的な行為を強いられた上、その様子を隠し撮りされてしまう。「清純派CAの機内売春」という事実無根のスキャンダルが社内に拡散され、私は弁明も叶わず無期限の乗務停止処分を下された。愛も友情も失い、三年間心血を注いだ夢の仕事さえも理不尽に奪われた私は、荷物を抱え絶望の中で会社を去ろうとする。そんな私の前に、突如として四人の黒服の男たちが立ちはだかった。彼らは、あの「悪魔」のようなCEOが地下駐車場で待っていると告げる。私の窮地を救う方法があるという彼の真意とは。全てを失ったどん底の地で、新たな運命の歯車が回り始める。