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Playback Love ―再生される一夜― の小説カバー

Playback Love ―再生される一夜―

部族の中でも一際高い誇りを持つ姫である私には、決して他言できない背徳的な秘密があった。それは、かつて姉の伴侶であった男性を愛し、彼と幾度も夜を共にしながら、その情事を無数の動画に収めてきたことだ。目の前でスマートフォンを構えるアルファ、ウォークリーを前に、私は戸惑いながらも「今日は撮影をやめない?」と問いかける。しかし、彼は不敵な笑みを浮かべ、大きな手で強引に私の腰を抱き寄せると、甘い声で囁いた。「この動画こそが、俺たちの愛の証なんだ」と。抗えぬまま再び彼と体を重ね、我に返ったときには、既に彼の姿は消えていた。乱れた息を整えていた私は、彼が肌身離さず大切にしていた腕時計を忘れていったことに気づく。急いで彼を追いかけ、忘れ物を届けようと個室の前に辿り着いたその瞬間、私の耳に飛び込んできたのは、つい先ほどまで私とウォークリーが交わしていた愛の睦言だった。隠された真実と歪んだ愛の記録が、静まり返った廊下に響き渡る。
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私は、私たちの部族で最も誇り高き小公主だが、人には言えない秘密があった。

姉のかつてのメイトを愛してしまい、彼とベッドを共にして無数の動画を撮られたのだ。

私は目の前でスマートフォンを構えるアルファを見ながら、居心地悪く体を隠した。「ウォークリー、今日は撮影をやめてくれないか?」

彼は軽く笑うと、大きな手で私の腰を掴み、甘い声で囁いた。

「ベイビー、この動画こそが俺たちの愛の証じゃないか」

そう言うと、彼は私を引っぱり、もう一度体を重ねた。

私が我に返った時には、彼はもういなかった。

息を整えていると、彼が一番大事にしている腕時計を忘れていったことに気づいた。

急いで腕時計を届けに戻ると、個室の中から私とウォークリーが交わる声が聞こえてきた。

......

全身が凍りつき、ドアの隙間から部屋の中を窺った。

ウォークリーは輪の中心に立ち、映像の中の彼の行為に対する賞賛と、私への軽蔑の言葉を浴びて悦に入っていた。

動画が終わると、彼が率先して歓声を上げた。心臓が締め付けられ、涙が瞬く間に溢れ落ちた。

「ウォークリー、オードリーがお前の下で喘ぐ姿がどれだけ唆るか知ってるか? いつか目隠しして俺にもやらせてくれよ」

「オードリーはいつも気取っているが、とっくに裸を見られているとは夢にも思っていないだろうな。姉さんのエミリーが知ったら、怒り狂って狼の姿でお前を八つ裂きにするんじゃないか!」

私は必死に口を塞ぎ、声一つ漏らさなかった。

「そもそも、昔ウォークリーを捨てて家族を選んだあの姉に復讐するためじゃなきゃ、あんな女と付き合うわけがないだろう?」

「もし真相に気づかれたとしても、ウォークリーがこの動画で脅せば、あいつは一生逃げられない」

彼らは楽しそうに語り合い、話題の渦中にいる本人がすぐ外で聞いていることには全く気づいていなかった。

頭が真っ白になり、無意識に最も信頼していた男の顔を見た。

「その通りだ」聞き慣れたアルファの声が耳に届く。「あいつはただの道具だ。愛情なんて微塵もない」

「俺が契りを結ぶ相手は、別にいる」

「姉さんの誕生日には、全ての動画を大スクリーンに映し出して、盛大に祝ってやるさ!」

私は、はっと息を呑んだ。

ウォークリーが素早くこちらを振り向いた。「誰だ!」

その声は氷のように冷たかった。おそらく、これこそが彼の本性なのだろう。

私は夢中でホテルを飛び出し、暗い路地裏で一人、泣き崩れた。

姉さんの次に私を愛してくれる人はウォークリーだと思っていたのに。まさか、ただ利用されていただけだったなんて。

ごめんなさい、姉さん……。私はなんて愚かだったんだろう。

私の姉の名はエミリー。私は彼女を心から崇拝している。

私がまだ幼い頃、両親は敵対する部族に殺された。

アルファである姉は、一族の未来をその肩に背負い、三年後には自らの手で両親の仇を討った。

誘拐された私を救い出してくれたのも、姉だった。

だから、再び危険な目に遭った時、初対面のウォークリーに助けられた私は、姉によく似たその男に一瞬で恋に落ちてしまったのだ。

私が狼として覚醒した、まさにその日のことだった。

姉の留守を狙ってごろつきの狼たちが家に押し入り、私は気を失わされ、連れ去られた。

目が覚めると、体は縄で縛られていた。

顔を上げると、怒りに満ちた目つきのごろつきどもが私を睨んでいた。

「こいつがエミリーの妹だ。奴が我々の仲間を大勢殺したんだから、妹の命で償ってもらおう!」

言い終わるや否や、男は銀の刃を抜き放ち、私に素早く斬りかかってきた。

まさか、私は今日ここで死ぬの?

私は恐怖に目を閉じた。

予期した痛みが来ないことに気づき、そっと目を開けると、ウォークリーが偉大な天使のように私の前に立ち、その一撃を身をもって受け止めてくれていた。

彼の口からは血が流れ出ていたが、その瞳には太陽の光が宿っていた。

見ず知らずのアルファが、私を庇って銀の刃の一撃を受けてくれたのだ。

私は、彼がごろつきどもを追い払い、力尽きて私の目の前に倒れるのを見つめていた。

その瞬間、月の女神の思し召しがなくとも、ウォークリーこそが私の運命のメイトだと確信した。

人狼は銀の刃で刺されると回復できず、傷口は絶えず血を流し、爛れていく。

しかし一週間後、魔女に頼んで手に入れた薬を持ってウォークリーの見舞いに行くと、彼は奇跡的に回復していた。

月の女神が祝福を授けてくださったのだと、彼は言った。

今思えば、あのごろつきどもが持っていたのは銀の刃などではなく、全てはウォークリーが仕組んだ芝居だったのかもしれない!

怒りで全身が震え、私は下唇を固く噛みしめた。

恋に落ちて三年。私はウォークリーと一緒にいるため、家から遠く離れた部族の辺境へと移り住んだ。

ただ、ウォークリーの両親が私の両親を殺したという、それだけの理由で。

何度もウォークリーを姉さんに会わせようとした。

エミリーがウォークリーの一族を憎んでいること、ましてや彼がかつてのメイトだったことなど、百も承知だった。

それでも、エミリーは私を深く愛してくれている。私が強く望めば、きっと許してくれるはずだと信じていた。

だが、私は間違っていた。ウォークリーに、その価値はなかった。

私は自分の体をきつく抱きしめて涙を流し、内に宿る狼もまた、悲痛な遠吠えを上げた。

その時、エミリーから電話がかかってきた。

「ハニー、素敵な男性を連れて帰ったの。会ってみない?きっとあなたも気に入るわ」

「でも、もしあなたに考えがあるなら、無理強いはしない。ただ、あなたに一番幸せな人生を送ってほしいだけなの」

エミリーの優しい声に、再び目頭が熱くなった。凍りついていた心が、少しずつ温かさを取り戻していく。

私は鼻声で「うん」とだけ答えた。

「姉さん、私にとって一番大切な人よ。愛してる」

「三日後に帰る」

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