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ご近所物語 エレクトリック・ダンス の小説カバー

ご近所物語 エレクトリック・ダンス

都市開発が進むA区とB区に続き、新たに台頭したC区。その発展を支える「スリー・C・バックアップ」という全面的技術提供案には、恐るべき裏の顔が隠されていた。日本の未来を揺るがすような非人間的な政策が推し進められようとする中、C区が企てる巨大な陰謀を阻止するため、一人の男が敢然と立ち上がる。本作は、緊張感あふれるガンアクションを軸に、時折クスリと笑えるような男女の恋愛模様を織り交ぜたエンターテインメント作品です。物語は前作『ご近所物語 ハイブラウシティ』の続編という位置付けですが、前作を未読の方でも単体で十分に物語を把握し、その世界観を堪能できる構成となっています。もちろん、前作からのファンの方であれば、より深くストーリーの背景や繋がりを楽しめることは間違いありません。近未来の日本を舞台に、正義と愛が交錯するスリリングな物語が今幕を開けます。C区の闇に潜む真実を暴き、男は非情な運命を変えることができるのか。シリアスな展開の合間に描かれる人間ドラマにも注目の、SFアクション・ロマンスです。
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3

自宅は云話事ベットタウンの西側に位置し、A区から一番遠い場所にある。昔は治安が相当悪かったのだけど、前にアンドロイドの「ノウハウ」が治安改善に全力で取り組み。今では夜道に酔っ払って寝ていても明日の朝には太陽が拝めるほどになった。

 僕の家は103階建ての云話事帝都マンションの34階から66階だ。

 原田は67階に住んでいる。

「お帰りなさいませ!!」

 玄関を開けると、スーツ姿の使用人たちが僕の帰りを待っていた。一見、秘書のように思えるけれど、秘書ではない。ただ……。

 みんな可愛らしい顔立ちだ。

 女の人たちだけれど、実はアンドロイドだ。家庭用でもあって防犯にも適していた。

 数年前に他のボディガードと一緒に特注で揃えたんだけれど、治安がよくなってからは家庭の世話をやいてくれるだけとなった。今は人間のボディガードは誰も雇わない時代になった。

「夕食は何になさいますか?」

「いつものように」

 僕は3体いるアンジェ、マルカ、ヨハに言った。

 34階はキッチンルームだ。大きな厨房とレストラン並みの広いテーブルが複数。

 その上には一階ずつにバスルームやトレーニングジム、バー、リビングルーム、和室などがあって、それぞれ20畳の広さがある。

 アンジェは長く赤いスカーフを首に巻いてあって、短い茶髪で小さい顔が印象的なアンドロイドだ。マルカは大きな黄色のリボンのついた長髪で黒毛だ。高身長のヨハはブルーのショートカットで、緑のネクタイのように首から下げている。

 みんな20歳くらいの年齢の容姿でブルーのホットパンツとチュニックという格好だ。

「また~。いつもの~お肉ですか~」

 ヨハが間延びした声を発した。

 輸送中の事故で修理を頼んだら頭部だけは、規格外だった。

「ああ。それと食後に、僕の部屋にいつものジントニックを持ってきてくれ」

「かしこ~まりました~」

 ヨハたちがキッチンへと向かう。

 僕はキッチンルームから56階の寝室へ私用のエレベーターで行くと、ライトグレーの広いクローゼットへと向かった。そこで、スーツを脱いでナイトガウンに着替えると、今度はまたエレベーターに乗って46階へと行く。

 そこは少し広いシャワールームだ。

 僕はそこで裸になると、一日の疲れをとった。

 しばらく、室内に今度はしっかりとした事務的な声が響いた。

「雷蔵様。ハンバーグステーキができましたのでお早目にお上がりください」

 階下のヨハの声だ。

 ヨハはしっかりとした時と間延びした声の故障が目立つ時のある不完全なアンドロイドだった。

 三人のアンドロイドには色々な機器が内臓されていて、その一つに僕の家の全室内のスピーカーに音声を出力することができる機能がある。

 僕はバスルームからでると、冷たいシャワーを浴びた。

 再びエレベーターに乗るとキッチンのある34階へと降下する。

 機能的で大きなキッチンはその他の階にもあるにはあるが、僕はいつもは34階を使っていた。

 機能美のある広いキッチンで一人で食事をしていると、

「たまには、お野菜を取りませんと……」

 アンドロイドのリーダー、アンジェが心配そうに僕の顔を見つめていた。

「そうですよ。毎日お肉だけでは……。お野菜を取らないとお体に悪いですよ」

 マルカも不安気な声を発した。

「僕はあまり野菜は食べない」

「そんな~。体に~~悪いですよ~~」

 ヨハも心配してくれた。

 多量のビタミン剤を飲んで食事を終えると、後はエレベーターに乗って56階の寝室へと行く。パソコンを立ち上げて、ジントニックを飲みながら、仕事と雑用を片付けて就寝。

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