Alice の小説カバー

Alice

9.3 / 10.0
最強の兵士コード・ゼロとして感情を殺し戦場を生き抜いてきた少女が、洋館の鏡を通じて白兎と名乗る男に出会う。軍隊の任務から一転、鏡の世界へと足を踏み入れた彼女は「アリスを殺した犯人の抹殺」という奇妙な依頼を引き受けることに。過酷なアクションと運命が交錯するこのfantasyの世界で、無機質な少女は愛と感情を学び、真実へと近づいていく。人気上昇中のweb novel『Alice』で描かれる、孤独な少女の変革と再生の物語。無料のonline novelで、彼女が辿り着く結末を目撃せよ。
「Alice」のあらすじ
「ボクを殺したのは誰――?」鏡の向こう側で、運命の歯車が静かに回り始める。ロシア南部のクラスノダール地方に拠点を置く軍部には、最強と謳われる一人の少女がいた。コード・ゼロという名で呼ばれる彼女は、身寄りもなく、過酷な戦場をたった一人で駆け抜けてきた。感情を一切持たず、あらゆる事象に無関心なまま任務を遂行する彼女だったが、潜入捜査で訪れたある洋館で転機を迎える。巨大な鏡に映る自分と目が合った瞬間、鏡の中から白兎の耳を持つ謎の男が現れたのだ。自らを「白兎」と名乗るその男は、彼女に一つの残酷な依頼を告げる。「アリスを殺した犯人を殺してほしい」と。その言葉に導かれるように、少女は未知なる鏡の世界へと足を踏み入れる。それは、戦うことしか知らなかった孤独な兵士が、失われていた感情や「愛」という名の温もりを初めて知っていく物語。異世界の混沌と謎が交錯するなか、彼女は真実に辿り着けるのか。切なくも激しい戦いの幕が今、上がる。
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Alice 第1章

chord name ZERO

この世界で平等なモノなんて無い。 人ですら平等ではないのだから…。

「コード:ゼロ聞こえるか?」

無線からボクの呼ぶ声がする。

ボクの名前はコード:ゼロ。

名前が無い為そう呼ばれて居る。

身寄りも無く名前すらも無い。

 せめてもの救いはこの見た目だけだ。

シルバーアッシュの髪はパーマが当てられ腰までの長さで色白な肌に青い瞳。

 この容姿のせいで酷い目に遭った事は無かった。 「聞こえている。」

「間も無く着陸する。戦闘準備を。」

 「了解。」

ブツッ! 無線が切れ、ヘリのドアが開いた。

暴風がボクを包んだ。

 「間も無く上陸致します!!!5、4、3、2…。」 ボクは銃を取り体に巻き付いた銃弾を確認し、飛び降りる準備をした。

「1、GO!!」 掛け声と共にボクはヘリから飛び降りた。

数はザッと80人…か? まぁ、どうでも良いけど。 ボクは着陸準備をしながら周囲を確認し着地をした。

「ゼロ。ターゲットはこのビルの中に居る。周囲のSPに軍隊を含めおよそ150人。

我々も突入するが、半分程数を減らして欲しい。」 「了解。終わり次第連絡を入れる。」

 「了解。」 ジジッ。

半分って…、普通の人間だったら無理ですよ隊長。 「さっさと終わらせるか。」

カチャッ。

ショットガンに弾をセットしてボクはビル内に入った。

足音を立てずいかに気配を消せるかが鍵だ。

探索をしていると早速敵隊の人がチラホラと現れた。 「

TARGET。」 ボクはそう呟いてショットガンを構え1番後ろを歩いて居た男にヘッドショットをした。

 防弾仕様の為、銃弾を放っても音は出ない。

 ヘッドショットした男が倒れる前に2人にもヘッドショットをした。

カチャッカチャッ。

弾を補充し再び周りを歩く。

 ボクは産まれた時から1人だった。

 赤ん坊の時に教会に捨てられお金の無い子供は食べる事さえ許されなかった。

 少しでもお腹を満たしたくて盗みをした。

 そしたらギャングの仲間に誘われてボクは教会を出た。

人を殺す事に何も感じなかった。

 好き、嫌い、怖い、とかそう言う事を思った事がなかった。

感情がなんなのか分からなかった。

淡々と人を殺して居たら今の隊長にスカウトされ軍隊に入った。

ボクは人よりも優れて居た為あらゆる戦場に連れて行かれた。

 そこでは生と死の世界で互いの命を掛けて戦って居て恐怖に満ちた表情や殺意に満ちた表情があった。

そんな表情を見ても何も感じなかった。

 だから平気で殺せた。

今思えば人に興味がなかったんだろう。

 だって今もこうして1人で戦場に立って居るんだから。

血生臭い空間にいつもボクだけが居た。

 「ギャアアアアア!」

「このガキ!!」

銃弾はボクに当たる事はなくナイフで男の首を切った。

溢れ出す血を見ても何と思わない。

 死体を見ても同じ事。

半分以上は減らせたか?

ボクは無線を耳に当て報告をした。

 隊長の声と共に自分達の部隊が突入し無事にターゲットを捕獲出来た。

「ご苦労であった。今日はもう下がっていい。」 「失礼します。」

隊長の部屋を出ると同じギャング出身のヤオが立って居た。

 短髪の黒髪で体中には古傷があった。

 ボクと同じ18歳だ。

「お疲れー。コレ行かね?」

そう言ってヤオは煙草を吸うジェスチャーをして来た。

「良いよ。それで待ってたのか。」

 「そう言う訳じゃねぇけど、ゼロ今日は大活躍だったみてぇだし?」

「あぁ。いつもの事だろ?」

 そんな話をしながらボク達は外に向かって居た。 「いつもの事って…お前はもっと自分自身を大事にしろよ?一応女なんだから。」

カチッ。

そう言って煙草に火を付けた。

「まぁ…一応な。女って自覚を最近してなかったよ。」

ポケットから煙草を取り出し口に咥えた。

 「隊長もゼロに殆どの任務任せてるからな。次の任務もかなりデカイだろ?」

「あぁ。屋敷の潜入捜査のヤツか。ヤオを駆り出されたんだろ?」

 「まぁな。俺達も出されるって事はかなり危ないヤツだろうよ。」

ヤオはボクの事を高く買って居るがヤオだってかなりの実力を持って居る。

「ヤオだって隊長に実力を認められてるだろ?あまりボクの事を買い被るな。」

そう言って地面に煙草を押し付けた。

 「チームに居た時だってお前の右腕だったろ?近くで見てたんだ。ゼロは強いよ、この辺の奴等だったら絶対勝てない。」

「へぇ…。ヤオがそんな事思ってたなんて知らなかったな、意外。」

「意外って何だよ!俺だって色々考えるわ!」

 ヤオがボクを叩こうとして来た。

 スッと軽く交わしヤオの頭を叩いた。

「痛!!」

 「それじゃあ、ボクは部屋に戻るから。お疲れ。」

そう言ってボクはその場を後にし自分の部屋に戻った。

 部屋に戻りベットに倒れ込んだ。

ヤオの言葉を聞いても何も感じなかった。

 ボクは変なんだと思う事はある。

 だけど、それすらも考えないようにしてた。

 「眠い。」

ボクはそのまま眠りに付いた。

 「アリス待っててね。絶対見つけて見せるから。」

ぴょんぴょんっとウサ耳が揺れる。

 沢山の時計の上を飛んで駆け回る。

キラリと輝く1つの時計の針がー。

 カチッ。

 動き出した。

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