
番に拒絶され、敵のアルファに奪われる
章 3
ユリ POV:
あの指輪。それは、敬愛されていた元アルファとルナであった両親が遺してくれた、私に残された唯一のものだった。それは私の真の伴侶のためのものだった。十年もの間、蓮はその力を自分のものだと主張し、身に着けていた。
その指輪のためなら、私は地獄へも歩いて戻るだろう。
打ちのめされた体を引きずり、私は「銀月の群れ」の土地へと戻った。不名誉のうちによろめきながら下った道を、今、私は冷たく、ただ一つの目的を持って歩いていた。
群れのメンバーは私を見て、その顔を軽蔑に歪めた。
「見ろ、不妊のオメガが戻ってきたぞ」
「一日も持たなかったのか」
囁き声が蝿のように私に付きまとったが、誰も私に触れようとはしなかった。かつての私の地位の亡霊がまだ私にまとわりつき、彼らの憎悪に対する脆い盾となっていた。
私はアルファの屋敷の重いオーク材のドアを押し開けた。私の家。
私を迎えた光景に、息が止まった。
蓮と恵美がリビングのソファにいた。私がかつて丸くなって本を読んでいたソファだ。彼らは裸で、その体はグロテスクな情熱のディスプレイのように絡み合っていた。
私が入ってくると、蓮は顔を上げ、怠惰で傲慢な笑みを浮かべた。彼は身を隠そうともしなかった。
「見ろ?」
彼は恵美に言った。その声は私にはっきりと聞こえるほど大きかった。
「三日も経ってない。言っただろ、あいつは泣きついて戻ってくるって」
恵美は彼に絡みつき、彼の肩にキスをした。彼女は私を見て、その瞳は悪意に輝いていた。
「ダーリン、彼女を調べてあげた方がいいわよ。キャンプでどんなローグに何をされたか、わからないもの」
その非難は下劣で、私を貶めるためのものだった。
蓮はソファから滑り降り、私に向かって歩み寄ってきた。彼は私の顎を掴み、無理やり顔を上げさせ、動物のように私の首筋に顔を近づけて匂いを嗅いだ。それは所有権を示す、粗野で侮辱的な仕草だった。
彼の体は硬直した。私と目が合った時、彼の瞳は新たな種類の怒り、嫉妬で燃え上がっていた。
「奴の匂いがする」
彼は唸った。
「他のアルファの匂いがするぞ」
長い間沈黙していた私の内なる狼が、彼の口調に逆立った。彼にもはや何の権利もない。
私は彼を無視し、部屋を見渡した。私のものはすべてなくなっていた。私の本、母が愛した絵画、私が長年集めてきた小さな装飾品。玄関のそばに、ゴミの山のように積まれていた。
「ここはもう私の家よ」
恵美がソファから宣言した。新しい玉座に座る、勝ち誇った女王のように。
蓮の腕を掴む力が強まった。彼は私を近くに引き寄せ、声を潜めて共謀者のように囁いた。
「ここにいていい。俺の秘密の恋人になれ。昔みたいにできるさ」
その申し出はあまりにも不快で、尊敬の念が完全に欠けていたため、私は喉の奥で苦い笑いがこみ上げてくるのを感じた。私は彼を突き放し、必死に何かを探した。
そして、それを見つけた。
指輪。両親の指輪。恵美の指に。
彼女は私が見ているのに気づき、手を掲げ、銀の家宝が光を捉えるようにした。彼女は子供っぽく、からかうように指をくねらせた。そして、私が彼女に向かって一歩踏み出すと、彼女は甲高い悲鳴を上げて後ずさりし、床に倒れ込んだ。
「彼女が私を押した!蓮、赤ちゃんを傷つけようとしたのよ!」
蓮の怒りが爆発した。彼は私を突き飛ばし、私はよろめき、鞭打たれた背中に衝撃が走った。白く熱い、目もくらむような痛みが背骨を駆け上った。
しかし、私は指輪を手に入れなければならなかった。
苦痛を無視し、私は彼の前に跪いた。彼のためではない。両親の遺産のために。
「お願い、蓮」
私は、荒れた喉から言葉を絞り出した。
「指輪を返して。両親の唯一の形見なの。私は出ていくわ。月の女神様に誓って、ローグになって、二度とあなたの前に現れない」
ローグの誓いは、狼が立てられる最も厳粛な誓いだ。それはすべての絆を断ち切り、幽霊になることを意味する。
私の絶対的な決意が、彼を揺さぶったに違いない。彼は私を見つめ、その瞳には何か――衝撃か、後悔か――がちらついた。彼は、抗議する恵美の指から指輪をひったくり、私の前の床に投げつけた。
私は慌ててそれを拾い上げ、指が冷たい金属を握りしめた。私はそれを拳の中に固く握りしめ、ゆっくりと、痛みをこらえながら立ち上がった。
私は彼の目をまっすぐに見つめ、もはや懇願するのではなく、石のように冷たく硬い声で言った。
「桐生蓮、あなたはこれを後悔することになるわ」
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