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炎の終末世界、私はペットと氷菓を の小説カバー

炎の終末世界、私はペットと氷菓を

姑によって七年共にした愛犬を毒殺され、五年間慈しんだ愛猫を撲殺された主人公。夫からも「子供とペットのどちらが重要か」と詰め寄られ、家族の絆は完全に崩壊していた。そんな中、世界は灼熱の炎に包まれる終末の日を迎える。彼女は出産を終えた直後、用済みと言わんばかりに家を追い出され、容赦なく照りつける太陽の下で焼き尽くされるという悲惨な最期を遂げた。しかし、意識を取り戻すと、そこは世界が滅びる直前の過去だった。今度こそ大切な家族を守り抜くと誓った彼女は、迷わず堕胎を選択し、犬や猫を連れて地獄のような家から脱出する。極限の高温によって姑一家が飢えと渇きに苦しみ、絶望的な生活を強いられる一方で、彼女は自ら築き上げた強固なシェルターへと逃げ込んでいた。外の世界が灼熱の地獄と化す中、彼女は涼しい冷房の効いた部屋でアイスを堪能し、愛する猫や犬と心穏やかに戯れる。かつての裏切り者たちを尻目に、誰よりも贅沢で幸福な終末生活を謳歌していく。
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私は豆豆とユースーを連れて、郊外の小さな別荘へとやって来た。

この別荘は、亡き両親が私に残してくれた最後の遺産。その存在は、誰にも明かしたことがなかった。

もし将来、嫁ぎ先で辛い思いをすることがあっても、ここへ帰ってくればいい。両親はそう言い遺してくれたのだ。

子供を養うため、妊娠する前から貯めていた一億円もの貯金が、

まさかこんな形で役立つ日が来るとは……。

別荘の中はがらんとしており、壁や床といった基本的な内装工事が終わっているだけで、家具や調度品はまだ何一つなかった。

私は早速、家具の買い出しに取り掛かった。思う存分に買い物をし、生活に必要な家電も一通り揃えた。

唐暁忠の家で暮らしていた頃は、自分の部屋を好きに飾る自由さえなかった。

私が何か物を買おうものなら、すかさず姑がやって来ては口を挟む。

「そんなものは見栄えが悪い」だの「縁起でもない」だのと、いちいちケチをつけるのだ。

今や、私はこの別荘全体を、自分好みのクリーム色を基調としたシンプルなスタイルに作り上げた。

家具の購入と並行して、業者に依頼して窓と扉を補強し、すべて防爆仕様のものに取り替えた。

終末の世界で何より恐ろしいのは、人の心なのだから。

さらに、屋根にはソーラーパネルを複数設置し、簡易的な水循環システムも構築した。

前の世界では、灼熱の終末が始まってわずか二ヶ月で、水道も電気も止まってしまった。

政府からの物資配給があったおかげで喉の渇きで死ぬことはなかったが、トイレも風呂もままならず、体は不快な臭いにまみれていた。

停電はさらに命取りだった。エアコンも扇風機も使えず、しまいには助けを呼ぶ唯一の綱であったスマートフォンの充電さえ尽きてしまったのだ。

そうして、多くの人々が生きたまま灼熱地獄に飲み込まれていった。

ソーラーパネルの故障に備え、家庭用発電機も数台購入した。備えあれば憂いなしだ。

そしていよいよ、最も重要な物資の備蓄に取り掛かった。

食料と飲料水はもちろんのこと、口寂しさを紛らわせ、暑さをしのぐための菓子やアイスクリーム、飲料を数十箱ずつ。さらに、様々な味のインスタントラーメンと、火を使わずに温められる鍋料理の素もそれぞれ十箱ずつ買い込んだ。

うちには二匹の小さな家族がいるので、ペットフードやトイレ用の砂も欠かせない。ペット用のウェットフードに至っては、数十箱も備蓄した。

食料の次に重要なのが、医薬品だ。

前の人生で命を落とした時の記憶は、今も鮮明に蘇る。部屋で一人、壮絶な苦痛の中で出産し、床一面が血の海と化した。あの痛みは、今も心の奥底にこびりついて離れない。

打ち身や切り傷といった日常的な怪我の薬だけでなく、市販されている非処方薬も一通り買い揃えた。

ペット用の駆虫薬なども用意しておく必要がある。終末がいつまで続くか、誰にも分からないのだから。

人目を忍ぶため、スーパー、卸売業者、デリバリー、ネット通販と、複数のルートを使い分けて少しずつ注文を入れた。

荷物が届くたびに、誰にも気づかれないよう、ゆっくりと時間をかけてすべての物資を地下室へ運び込んだ。

地下室は地上よりもかなり涼しい。そこに大型の冷凍庫を数台設置し、アイスクリームや飲料、冷凍肉などを片っ端から詰め込んでいく。

もし地上の気温が耐えられないほど上昇したら、この地下室に避難すればいい。

インターネットが使えなくなった時のために、手持ちの電子機器には数千本ものドラマやアニメ、そして大量の電子書籍とオフラインゲームをダウンロードしておいた。 おまけにプロジェクターも購入し、地下室に設置した。

別荘の隅々まで物資で埋め尽くされて、ようやく私は、この終末の世界で生き抜くための、ささやかな安心感を手に入れたのだった。

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