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元は地球の俺ですが、無双してます の小説カバー

元は地球の俺ですが、無双してます

現代の地球から異世界の「元武界」へと転生を果たした青年、黒川隼人。しかし、新たな人生の幕開けに彼を待っていたのは、周囲からの「バカ」という不名誉な評価と冷ややかな嘲笑だった。理不尽な蔑みに晒されながらも、隼人の強靭な精神が屈することはない。彼は己の信念を貫き通し、過酷な修行に身を投じることで、着実に圧倒的な力を手に入れていく。その道のりの中で、彼は個性豊かな美少女たちと巡り合い、絆を深めながら世界の中心へと歩みを進めていくことになる。常識に縛られない型破りな手法で、どん底の評価から異世界の頂点へと駆け上がる、一人の男の壮絶な成り上がり劇。周囲の予想を裏切り、自らの実力で運命を切り拓く隼人の冒険が、今ここに幕を上げる。異世界の理を塗り替える、前代未聞の無双ファンタジーが始まる。
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2

孟山は以前から黒川隼人の言うことをよく聞いていたが、彼との友情を大切に思っていた。

しかし、黒川が早く修行を再開したいという考えを知ると、彼を応援することにした。

彼に静かな時間を与えるために、自らその場を離れた。

「修行の力が完全に失われないように」と、黒川は心の中で祈りながら、ベッドに座り、両手を丹田の位置で組み、目を閉じて精神を集中させた。

しばらくすると、全身の経絡にかすかな痒みが走り、まるで多くの蟻が這っているようだった。

そして、体内の気の流れが再び感じられるようになった。

「幸いだ、少なくとも気の流れを感じられるということは、修行を再開できるということだ」と、黒川は安堵の息をついた。

体内の気の濃さを感じ取り、凝気境二層にいることを知った。

かつては凝気境九層に達していたが、二、三年で七層も下がってしまったのだ。

黒川は苦笑いを浮かべた。

「いつ元の境界に戻れるのだろうか」と思いながら、三日三晩横になっていた体を動かし始めた。

そしてすぐに修行を再開した。

黒川が以前修行していたのは、華陽派の基本功法である紫陽の法だった。

これは陽剛で純正な気を鍛える方法で、黒川はその内容を熟知しており、深く理解していた。

すぐに黒川は紫陽の法の修行状態に入った。

経絡の中の気が体内を一巡すると、周囲の天地の気が引き寄せられ、ゆっくりと黒川の体の穴道に浸透していった。

全身の毛穴が天地の気の流れに合わせて呼吸し、まるで春のそよ風を浴び、上質な酒を味わうように心地よかった。

気の量が増えるにつれて、体内の経絡には膨張感が生じ、拡張しそうな気配があった。

以前の修行の経験から、黒川はこれが突破の兆しであることを知っていた。

かつては凝気九層に達していたが、再び修行することの難しさは計り知れない。

半日が過ぎても、経絡の膨張感は続いたが、黒川が望む突破は起こらず、周囲の天地の気の吸収速度が遅くなり始めた。

黒川は体内の気が臨界点に達したことを理解した。

まず新たに吸収した気を鍛えなければ、再び吸収することはできない。

紫陽の法はもともと基礎をしっかりと築き、徐々に向上することを重視する正統派の功法だった。

「ふう」と、黒川は修行状態から抜け出し、気によって滋養された体は正常な力を取り戻していた。

修行者の体は一般人よりも遥かに強靭である。

黒川はベッドから飛び降り、手を振り、足を蹴り、腰を曲げた。

地球の体操を一通り行い、腰の柔軟性を確認し、回復の程度に満足した。

「あれ?」と、黒川は突然、非常に不思議な感覚を発見した。

彼を中心に半径200メートル以内の草木や生物、無生物を感じ取れるようになったのだ。

小鳥が地面に降りて餌を探し、風が草を揺らし、蟻が草むらで争う様子を感じ取れた。

茅屋の周りを通る弟子たちも、まるで目で見ているかのように感じられた。

しばらくして、黒川はこの不思議な状態から目を覚ました。

「これは一体どういうことだろう?」と、黒川は驚き、目を閉じて再び感知し、外に出て確認した。

比較してみると、確かに茅屋の外の様子を実際に感知できていることがわかった。 これは幻覚ではないのだ。

「もしかして……精神の力を外に放つ?」と、黒川の脳裏に信じられない考えが浮かんだ。

以前、伝功の執事が修行の段階と功法を説明してくれたとき、気の極みの境地に達すると武者は識海を持ち、神識の力を得ると話していた。

精神の力を外に放つことで、周囲の空間を感知できる。

この状態では、目を閉じても周囲の空間を感知できるのだ。

これはまるで無数の目を持つようなものだ。

精神の力を外に放つことは、玄境武者の象徴である。

気の極みの境地は、今の黒川にとっては遥か彼方の存在だ。

華陽派全体でも、掌門一人だけが玄境に達していると言われている。

門派の高位の長老たちでさえ、地境に過ぎない。

今の自分の修行は凝気二層に過ぎない。

玄境どころか、地境にすら遥かに及ばない。

これは一時的な幻覚なのか、それとも頭がまだ回復していないのか?

黒川は額を揉みながら、目の前の事実を受け入れるのに時間がかかった。

思考が混乱している中、黒川隼人は再び目を閉じ、注意深く感じ取ることにした。

すぐに、周囲約200メートル以内で起こっている大小さまざまな出来事が、彼の感覚に入り込んできた。

茅屋の後ろの木の上で、小鳥が枝を飛び跳ねながら虫を探している。

ある雑用の弟子が、収穫したばかりの大きな白菜を担いで食堂へ向かいながら、口の中でぶつぶつと文句を言っていた。 「あの張朴のやつ、兄貴が外門の弟子だからって、いつも俺をいじめやがって。 本来はあいつの雑用なのに、全部俺にやらせやがる。

」 黒川隼人はこの雑用の弟子を知っていた。 彼の名前は劉大牛で、雑用の弟子の中でもよくいじめられる存在だった。

ついに、黒川隼人は自分が本当に神識力を外に放つ能力を持っていることを確信した。

この突然の幸運に彼は非常に興奮し、「やった、これで一気に運が向いてきた」と思った。

黒川隼人は興奮で顔が赤くなり、首が太くなった。 この感覚は、数日間飢えていた貧しい乞食が、突然空から降ってきた大きな金の延べ棒に頭を打たれたようなものだった。

興奮の中で、黒川隼人は以前に自分の頭の中で起こった十個の大きな光球が八個の小さな光球を飲み込む奇妙な光景を思い出した。

以前、地球でよく聞いた「人には魂と魄のバランスがある」という話を思い出し、もしかしたらその十個の光球が自分の本来の魂と魄のバランスで、八個の小さな光球が元武界の黒川隼人の魂と魄のバランスだったのではないかと考えた。

八個の光球しか残っていないのは、魂と魄の一部が失われたからで、それが原因で元武界の黒川隼人が愚か者になったのではないか。

そして、十個の大きな光球が八個の小さな光球を飲み込んだ後、自分は一般の人が持っている魂と魄のバランスに加えて、さらに八個の魂魄を持つことになった。

だからこそ、自分の魂魄は他の人よりも強力で、神識力を外に放つことができるのだと悟った。

これが理由に違いない。

こんな特殊な能力を持っていることで、今後の実戦での戦いでも、どこにでも目を持っているようなものだ。

この能力には大きな利点があり、黒川隼人は今後の修行の道に大きな期待を抱いた。

神識力を突然得た喜びが薄れてくると、彼は自分の元気修為に不満を感じ始めた。 気の凝縮の第二段階。

このレベルはあまりにも低すぎる!今やるべきことは、自分の元気のレベルを上げることだ。 元気修為こそが武者の根本である!

二日間、孟山が定期的に簡単な食事を小さな草ぶき小屋に運んできたが、黒川隼人はずっと紫陽訣の修行に没頭していた。

彼は突破の機会を感じており、そのチャンスを逃さないようにしていた。

二日目の夜、体内の小周天が運行するにつれて、黒川隼人は周囲の天地の元気が自分の体に浸透する速度がますます速くなるのを感じた。

体内の経脈は衝撃を受け、明らかに拡張の速度が加速した。

ついに、ある瞬間、体内で極めて微細なカチカチという音が鳴り響いた。

最後に経脈が刺激を受け、轟音とともに経脈の容量が倍増した。

周囲の天地元気が全身の360箇所の穴道から絶え間なく流れ込み、その心地よく美しい感覚に酔いしれた。

突破したと、黒川隼人はすぐに心の中で反応した。 この突破の経験は彼にとって非常に馴染み深いものだった。

しばらくして、体内の経脈が元気で満たされると、全身各所の穴道が元気を吸収する速度が徐々に遅くなった。

運気を続けて新たに突破した境界を巩固した後、黒川隼人は修行を停止した。

目を開けると、神清気爽で、腰身が軽やかに感じられた。

体内の状況を確認すると、凝気三層に達していた!

ついに凝気境三層に突破し、黒川隼人の顔には満足の笑みが浮かんだ。

この二日間の修行時間は無駄ではなかった。

二日間で一層を突破したのだから、この体の武術の天賦の才はまだ健在だ。

驚くべき速さで、凝気九層の境界に戻るのもそう遠くはないだろう。

黒川隼人の心は自信に満ちていた。

気を失っていた三日三晩、さらに修行の二日二晩を加えて、自分はこの小さな草ぶき小屋に五日五晩も一歩も外に出ていなかった。

黒川隼人は外に出て歩くことに決めた。 今は夜だが、今夜の月光は特に明るく、外に出ると清々しい空気が顔に当たった。

満天の星々が輝き、月光の下を歩くと、黒川隼人の痩せた体が地面に長い影を落とした。

雑用の弟子の住む部屋は通常4人部屋だが、黒川隼人はかつて愚か者として雑用の弟子に降格されたため、誰も愚か者と一緒に住みたがらず、彼をすでに廃棄された小さな草ぶき小屋に住まわせた。

ある部屋のそばを通り過ぎるとき、黒川隼人の神識力が無意識に中に探りを入れ、あるベッドの上で孟山を見つけた。 この時、孟山は大きな鼾をかきながら寝ており、口元にはよだれが垂れていた。 簡素な布団は床の下に蹴り落とされていた。黒川隼人は思わず笑みを浮かべた。

この子、寝相はあまり褒められたものじゃないな。

孟山は突然寝返りを打ち、口元で「隼人兄さん、やっと馬鹿じゃなくなったんだね、それを聞いて嬉しいよ」とつぶやいた。 ぼんやりとした声で数言を発した後、再び大きな鼾が響き始めた。

黒川隼人の心には温かい感情が流れた。 自分が愚か者になっていたこの三年間、孟山はずっと自分の面倒を見てくれて、真の兄弟として接してくれていた。 古人が言うように、困った時にこそ本当の友情が見える。 この兄弟は、一生の友だと認めることにした。

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